悩み「実の親だけど頼れない」
今日のテーマは「子どもの心を脅かすもの」です。
子どもの心の育ちには欠かせないニーズがあります。背景とする理論によってなにをニーズとみなすかは様々ですが、当所では次の5つを大切なニーズとみなしています。
5つのニーズ
①安心安全が保たれていること
②親密なつながりがあること
③自己存在を肯定できること
④社会の一員として貢献できること
⑤自分の領域が守られていること
「子どもの」と書きましたが、いずれも私たち大人にとっても欠かせないものばかりです。
ニーズを脅かされた子どもたち
こういったニーズが脅かされると、人間関係の「うまくいかなさ」や自分に対するネガティブなイメージが根付き、かなりの【生きづらさ】を抱えてしまうことは決して稀ではありません。
現実はそうではないのに、なぜか、なんとなく、、、
①「ひどいことをされる気がして」防衛的になる。
②「嫌われる気がして」周りの顔色をうかがう。
③「自分はダメな気がして」自分いじめをやめない。
④「自分は必要じゃない人間な気がして」無理して頑張る。
⑤「自分の安全エリアを侵される気がして」壁をつくる。
いずれもイメージが招いているのですが、本人にとっては「ほぼほぼ事実」と化しているため、なかなかこの思い込みは外れません。
その分しんどさはつづくということになります。
子どもの生きやすさを助ける
ではどうすれば子どもたちは生きやすくなるでしょうか。
それは先の5つのニーズを満たすことを私たち親が手伝ってあげればよいと思います。ですがそのときに「現実的な視点」を外さないのがコツです。
先のニーズの順番にならって、、、
①脅威から守ってあげる(「脅威を排除する」ではなく)
↓
お父さんが大声で怒鳴ってもお母さんが身を挺して守る。
②つながり感を示し続ける(「子どもを絶対に嫌がらない」ではなく)
↓
子どもにかまうことを後回しにしても、限られた時間を濃密に過ごす。
③ジャッジせず事実を認証する(「褒める一辺倒」ではなく)
↓
「○○したね。えらいね」ではなく「○○をしたんだね」
「○○しなかったの!ダメね」ではなく「○○しなかったんだね」
④子どもに役割をもってもらう(言葉だけで「できる!」「すごい!」と言うのではなく)
↓
お茶碗洗いを「役割」で与えて、やってくれる度に笑顔で「ありがとう」
⑤子どもの「いやだ」という訴えの声を受け取る。但し行動は必要に応じて諫める(子どもの「したい」「したくない」に全部応えるわけではなく)
↓
子どもが「勉強したくない!」と言ったときに、「嫌なんだね。嫌でいいよ」と気持ちを受け取り、宿題という行動だけ促す。
言うは易く行うは難し
こんなことを書くと「それができたら苦労しませんって!」ってお叱りが飛んできそうですね。
確かにそうなんです。他人は気安くこんなことが言えても、当の本人にとってはそんな簡単なことではないのです。なにせこんなこと言っている私自身もうまくやれる確率5割くらいな気がしています 汗。
じゃあどうすればよいでしょう。
それは私たち親自身が自分で自分を落ち着かせることができるようになること。これが外せません。
不安、苛立ち、不満、落ち込み、罪悪感。。。
いろんな感情を感じながらも日々しなければいけないのが子育て。
だからこそ
★自分をなだめる、ねぎらう、勇気づける、慈しむ
なんてことが大切なんだろうと思います。
ところでわが家はどうかと息子に5つのニーズの充足具合を尋ねてみました。
結果は、ある一つを除いてちゃんと満たせている。問題ないとのお返事でした(ほっ)。
ある一つは
「あーせい!こーせい!言いすぎる!」と。それで時々「マジでいやになる!」とのことでした。
「それはとうちゃん?かあちゃん?どっちも?」と尋ねるも、間髪入れず「とうちゃん!!!」とのこと。結局今日もごめんなさいと謝る父でした_| ̄|○