子どもの心の傷とその影響②
こんにちは。カウンセリングオフィス トリフォリの高澤です。
昨日は息子と子どものアレルギー専門クリニックへ行ってきました。先日の検査でスギやヒノキ、あとハウスダストとダニに強いアレルギーがあることが発覚。舌下免疫療法という治療が始まりました。これを3年続けていくとのこと。なんとなく息子に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました_| ̄|○
内側で感じている嫌な気持ち
ここ数日はそれ以外のことでももやもやがあったため、何にひっかかっていたのかと振り返ってみると、、、
●一昨日宿題せずに飛び出していった息子を叱ったことを思い出して罪悪感
●彼のアレルギー治療せねばならないことに対する罪悪感
罪悪感かぶりでした。。。
罪悪感の犯人
私を嫌な気分にしたものは
・息子を叱ったこと
・息子がアレルギーになったこと
以前なら間違いなく「もちのろんです!」と答えたことでしょう。
ところがそれは不正解であることを、昔むかしのその昔、論理療法(REBT)や認知行動療法(CBT)という心理療法のトレーニングで教えてもらいました。
自分を嫌な気持ちにさせるのは
出来事(状況、他者の言動など)そのものではなく
【認知(思考、イメージ、解釈など)】
の影響が大きいのでした。
ということで、もう少しだけ私を罪悪感祭り状態にしたものを探索してみました。その結果たどり着いたものは
・私の叱責でしょんぼりなった息子のイメージ
・アレルギー治療で苦労している息子のイメージ
ここ数日の私の罪悪感はどれもこれも事実に対してではなく、、、
*自分の頭のなかのイメージ
に反応した結果ということになります。
なんとも残念無念です。。。
イメージの先でとどめを刺してきた犯人
そうすると、私を苦しくした犯人はこの「イメージ」ということになりそうですね。でもここでちょっとストップ。仮に同じような出来事を体験し、同じようなイメージが浮かんだとしても、それでも反応は人によって違うのではないでしょうか。
そこで引き続き罪悪感のもとをたどったところ、犯人とおぼしきやつを発見しました。
ひとつは
【イメージを誤って「事実」と認識したこと】
イメージはあくまでも頭の中の想像であって事実ではありません。にもかかわらずそれを事実の如く鵜呑みにしたことで、感情的動揺が強まったわけです。
もうひとつは、イメージを鵜呑みにして
【そこにジャッジを下したこと】
「息子を傷つけてはならない!そんなことする自分は親失格だ!」
「息子に苦しい思いをさせてはいけない!それをさせた私はダメ人間だ!」
まるで自分で自分に「有罪!」と言っているようなもの。苦しくなるのは当然です。認知(特にジャッジ)は、強い影響を私たちに及ぼしますが、ものすごいスピードで現れ、影響を与えてはさっといなくなるため、私たちはなかなか自分の認知に気づくことができません。
でもそれに気づくことができれば、対処は十分可能です。
余談ですが、多くのクライエントさんも罪悪感に苛まれることが多いようです。それを辿っていくと、多くの場合、幼少期に誤った思い込んだ、、、
●私が悪い
●私はおかしい
●私はダメ
などといったIt's my fault!を意味する認知が信念と化し、それが家を離れ、大人となった今も影響を与え続けているようです。なんとも悲しい残渣ですね。
苦悩システムからの解放
ここまでの内容からすると
[出来事]→[イメージ]→[鵜呑み]→[ジャッジ]
というイメージ(認知)を起点にして起こる悪循環システムを断つことさえできれば苦悩を和らげることは十分可能だということになります。
であれば次のことができると楽になっていきますね。
①イメージを鵜呑みにしない(「ただの認知」だと気づく)
②ジャッジメントを手放す(より柔軟なものに書き換える)
この2つを解決する上で個人的にとても役立ったものは
◯イメージを鵜呑みにしない練習=マインドフルネス・エクササイズ
◯ジャッジメントを手放す練習=REBT(論理情動行動療法)/CBT(認知行動療法)
世にはこのほかにも役立つ手段・方法はたくさんあると思います。ただし人によって「合う・合わない」がありますので、自分に合うものを探索して活用してみてください。
ちなみに上記の2つはどちらとも書籍、ワークショップ、トレーニングなど複数ありますので、ご興味ある方はリサーチしてみてくださいませ。
それでは健闘を祈っています!