子どもの心はどんなふうに育つ?
こんにちは。
トリフォリの高澤です。
今日は子育て相談の中で親御さんの
心配ごととして語られることの多い
「私みたいになってほしくない」
について考えていきたいと思います。
親御さんが言う
なってほしくない「私」
とはなんでしょうか。
・人の顔色をうかがう
・自分が嫌い
・人と会うだけで緊張して疲れる
・本音を明かせない
・ノーが言えない
・ダメなところがたくさん
などなど
こういったことをよくお聞きします。
ではなぜ自分のことをこんなふうに
過小評価するようになったのでしょう。
よくあるのは、そもそも親御さん自身が
子どものころ…
・ダメ出しをいっぱいされた
・甘えることができなかった
・「あーせえ、こーせえ」と命令ばかり
・いいとこじゃなく欠点ばかり指摘された
などなど
こういった関わりでは子どもは
*自分は大切な存在!
と思えるようにはならないでしょう。
人は大切に扱われて初めて
*自分は大切な存在!
と感じられるようになります。
そこを土台に、人のことも大切に
扱うようになっていくものです。
ところで子どもを
「大切にする」
とはどういうことでしょうか。
それは大きくは2つ。
そのひとつ目は…
子どもを敬うこと
自分と対等な存在として尊敬することです。
軽く見て批判したリ侮辱したりしないだけでなく、
軽く見て過保護・過干渉にもならないことです。
特に過保護・過干渉のケースにおいては
「愛すること」
と
「甘やかすこと」
が混同されていることが少なくありません。
「甘えさせる」ことは愛情を示す大切関わりですが、
「甘やかす」ことは愛ではなく子どもを軽んじた見下しです。
甘えさせるとはたとえば
*怖がっているときは抱きしめる
*悲しんでいるときは慰める
*怒っているときは言い分を聴く
*喜んでいるときはともに喜ぶ
*嫌がっているときは尊重する
*寂しがっているときはそばにいる
言い換えると、子どもが瞬間瞬間で
感じている気持ちを受け取っていくような
関わりです。
一方、甘やかすとはたとえば、
・子どもがなすべきことを肩代わりしたり
・家庭のなかで協力的な活動を与えなかったり
・欲求を簡単に満たしたり
・親が心配だからと先回りして不安の芽を摘んだり
・子ども間のトラブルに介入したり
・「ダメなものはダメ」を教えなかったり
・できないことにチャレンジさせなかったり
これは表向きはやさしい関わりのようですが、
そのままでは子どもは
*「自分には力がある!」
と自分を信じることができません。
子どもに自信を持ってもらうには、
「甘えさせること」を大切にしながら、
「甘やかすこと」は手放していく。
そのためには私たち親自身に
勇気が求められます。
何せかわいいわが子ですから、
「嫌な目に遭ってほしくない!」
という欲があるものです。
そこで必要になってくるのがもう一つ。
子どもを信頼すること
わが子の力を信じて任せる。委ねる。
つらい体験もするだろうけど、きっとこの子は
そこから学べる。立ち上がれる。やり直せる。
そう信じることです。
子どもの力を信じるには、
親である我々の勇気が問われます。
子どもを信頼できなければ、
その子自身が「人を信じる」ことを
学ぶことができません。
「人を信じること」を学べないままだと、
その先に待っているのは
『不安だらけの人生』。
愛するわが子にそうなってほしくないはずです。
だからこそ勇気をもって子どもの課題からは
撤退し、子どもの力を信じて委ねたいものです。
もちろん、どんなときでも味方である
という姿勢を崩すことなく。
*