空家を民泊へ用途変更①

松本直樹

松本直樹

テーマ:廃墟から活用へ

㈱松本再生建築研究所
代表の松本直樹です。
福岡県内で築古建物の再生・保存・活用方法を模索。日々研究中。

事業内容は建築改修設計・監理・木造住宅の耐震診断。
空き家・空室に対する活用方法のご相談も受付けております。



物件概要

・昭和51年新築
・木造2階建て 専用住宅
・空家期間・・不明
・劣化場所・・多数

民泊にする為に実施した工事内容

・耐震改修→壁量計算後に現行の基準まで耐力壁を追加
・外装改修→ひび割れ部が多数ありましたので、クラック補修後に全面塗装
・室内改修→プラン変更に消防適合など
・外構DIY→オーナー趣味の領域で自己管理
・家具購入→既存の家具も活用して取捨選択
・家電購入→大人数の洗濯乾燥まで出来るように、ガス乾燥機・ガス暖房できるよう計画

民泊ブーム再来か?

「戸建空家の活用の一つとして民泊へ用途変更し利回りを上げたい!」
との相談も多くなってきました。
コロナ前にも賃貸住宅を民泊へ活用して利回りを上げる手法はありましたが、
「駅近」「A地区」「B地区」など人口が集中している
地区や市内の限られた場所での民泊経営が主だったような気がしており、
営業しても利益がでるエリアは自然と決まっていました。

しかし、コロナ後に旅行のスタイルも変化したのか、地方にある戸建てでも
民泊をされる方が増えてきてるのを肌で感じています。

日本観光の為に来日して頂いてる方も、一度目は都心や地方都市を観光。
2度目はよりディープな地方へ足を運び、レンタカーを使って「拠点」と「拠点」
を結ぶ旅行スタイルに変化してきてるのかもしれません。
また、国内移動も盛んになり、学生の合宿の「拠点」家族で帰省する場合の「拠点」
その「拠点」の受け皿として戸建民泊が活用さてれるので戸建民泊を営業された方が
多くなってるような気がします。

時代に合わせて活用方法も変化が必要

先日、「京都市「宿泊税」上限額を1泊1万円に引き上げ検討!」という新聞記事が目に留まりました。
これから推測すると、各地でインバウンドの観光事業はさらに促進され、訪日の宿泊客も多くなるのでは?
と考えてしまいます。

戸建ての活用方法としての多くは「賃貸」という方法が一般的ですね。
しかし、空家が増え続ける現状を考えると「賃貸」とは違う活用方法の提案も必要だと考えております。

国内旅行に行かれる方、訪日される方の旅行スタイルが変化してるように、宿泊スタイルも変化しています。
ホテルでは基本的には2人一部屋。多くても4人一部屋に泊まれる大きさが限界かと思います。
また、キッチンやリビングも無いので、宿泊先での「くつろぎ」や「だんらん」を宿泊先で味わう事は出来ません。

戸建てを民泊に活用する事で、家族が泊まれる「箱」を用意でき、8人以上の団体でも受け入れる事が可能です。


住みながら旅行する

戸建て民泊の良い所ですね。


負の資産を富の資産へ

空き家を所有する理由は様々ですが、ヒアリングしていて多いのは「相続」と「売買」。

「売買」で空き家を所有される方は売買後の運用を考えられていますので、固定費等は
そこまで気にならないのでしょうが、「相続」で空き家のままで戸建てを所有していると、
無条件で固定資産税がかかり、管理費としても草刈りや電気水道代の支払いで出費は重なるばかりです。
 
戸建ての活用方法としてよく見かける、
【サラリーマンの方が戸建てを活用して賃貸経営!】
これも富の資産への変化として「有り◎」だと思います。

空家が増えるのは「定住する人が少なくなっている」という事なので
空家を「滞在できる場所へ」変化し提供できると
そこにはまた別のビジネスチャンスがあるのかもしれませんね。

~建物の安全を確保し、有効に活用する~

この理念を失わず、建築士としてどの様な提案が出来るかを日々考えております。

※次回からは民泊への改修方法や宿泊率をご紹介させて頂きます。

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松本直樹
専門家

松本直樹(建築家)

株式会社松本再生建築研究所

リノベーションやコンバージョン(用途変更)で、古い建物や空き家の再生を提案。建物の持つ歴史を尊重しながら、次世代に引き継げる資産へと変えていきます。改修に伴う補助金の申請もサポートします。

松本直樹プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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