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輻輳が苦手な人へのビジョントレーニング

豊福祐史

豊福祐史

テーマ:勘違いしやすい眼の話

人は近くの物を見るとき、自然と眼が内側に寄ります。
しかし、これがうまくできない方が、稀におられます。

その場合、遠近レンズを使用した際に、

「遠くは問題ないけれど、近くを見ると二重に見える」
「文字がずれて見える」

といったご相談につながることがあります。

今回は、輻輳(ふくそう)が苦手な方に対し、
ビジョントレーニングの手法を活用した事例について。

輻輳とは

輻輳とは、近くを見る際に眼が内側へ寄る働きのことをいいます。

眼球には、

内直筋
外直筋
上直筋
下直筋
上斜筋
下斜筋

などの筋肉があります。

その中で、輻輳は主に「内直筋」を使って、眼を内側へ寄せています。

例えば、腕を伸ばした状態で指を1本立て、
その指を見つめながら徐々に顔へ近づけてみてください。

すると、自然と眼に力が入り、眼が内側へ寄っていく感覚が分かると思います。

これが「輻輳」です。

両眼視・同時視・立体視

「二重に見える」「ずれて見える」という現象には、両眼視が関係しています。

両眼視:両眼で物を見ること
同時視:両眼で同時に物を見ること
立体視:物を立体的に見ること

左右の眼は位置が異なるため、それぞれ少し違った映像を見ています。

その映像を脳がひとつにまとめることで、「融像」が起こります。

もし、この融像がうまくいかないと、

・二重に見える
・ずれて見える

といった不具合につながります。

遠くでは問題なくても、近くを見る際には輻輳が必要になるため、
ここが苦手だと複視のような状態になることがあります。

なお、このような症状がある場合は、一度眼科で相談されることをおすすめします。

特に異常がない場合、片眼を閉じることで見やすくなるケースもありますが、
日常生活では不便を感じることも多いと思います。

ビジョントレーニングの手法を活用

今回のお客様は、眼科処方による遠近レンズで作製しました。

度数変更も難しく、病的な問題も特に見当たらず、追加の治療などもないとのことでした。

そこで、「輻輳が苦手な可能性」を考え、
ビジョントレーニングの手法を用いて、眼の内寄せを行っていただきました。

ご自宅で毎日1分程度続けていただいたところ、比較的早い段階で、

「二重に見えにくくなってきた」

というお言葉をいただきました。

結果として、遠近レンズにも慣れていただき、日常使用がしやすくなりました。

もちろん、まず大切なのは眼科での診断です。

その上で、病的な問題がなく、他に方法がない場合には、
こうした手法を知っている眼鏡作製技能士へ相談してみるのも一つの方法かもしれません。

まとめ

今回は、遠近メガネで近方を見る際に、

「二重に見える」
「ずれて見える」

という症状があったケースについてでした。

眼科で処方内容や病的な問題を確認したうえで、
ビジョントレーニングの手法を取り入れた結果、改善につながった事例になります。

まずは眼科で相談し、その後必要に応じて
眼鏡店でも調整や相談を行うことが大切だと思います。

次回は、「遠近レンズは高いほど良いのか?」について

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豊福祐史
専門家

豊福祐史(眼鏡小売店)

株式会社とらや眼鏡店 メガネのとらやG-room

顧客の要望や好み、ライフスタイルに合った納得の眼鏡をお勧めしています。仕入れでは、フレームのデザインはもちろん、細かい点までもチェック。視力測定や加工などは、国家資格の1級眼鏡作製技能士が対応します。

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