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アセテートフレームの工場の見学

豊福祐史

豊福祐史

テーマ:意外に知らないフレームの話

電脳メガネサミット2025の前に、サテライトオフィス現地視察ツアーに参加しました

その際、樹脂フレームの工場も見学することができました。

鯖江で一貫製造は珍しい

今回見学した樹脂フレームの工場は、鯖江でも珍しい、
設計から最終工程まで一つの工場で作る一貫製造工場でした。

以前、訪問した増永眼鏡も一貫製造工場ですが、鯖江では基本的に分業が主流となります。

一般的に分業の場合、フロント・テンプル・ブリッジ・クリングス・磨きなど、
それぞれの得意とする工程を各社が担うこととなります。

機械ではなく、職人による手作業が多い

大量生産品の場合、機械により一気に作製しますが、
鯖江でトップクラスの品質・作りのフレームは、機械による部分もあるものの、
職人による手作業がかなり多くあります。

現状、機械ではできない部分が多くあり、
一人の職人が一つの作業だけを続けることがほとんど。

トップクラスのメガネフレームの場合、工芸品と日用品の2つの側面があります。
一人が様々な作業を行うよりも、一つの作業の技術を突き詰めるから、
これらの2つの側面をカバーできるフレームとなります。

工芸品と日用品

工芸品は高価なイメージがあります。
ただ、職人が時間を掛けて作っていると考えると、
人件費から考えても、そこまで高価かなと。

また、日用品という面においては、メガネを使う時間を考えると、1日の3分の2を占めるので、
それ相応の耐久度が必要となります。

大抵の場合、踏んだり、ぶつけたり、広げたり、自分で調整して壊れることが多く、
そのまま掛けていて、いきなり壊れるということはあまりないと思います。

特に自分で調整された場合は、見えない亀裂や劣化、金属疲労があって、
こちらが触っただけで折れることもあります。

メガネは大体、1.5~2年を目処に買い換えている方が多くいますが、
このクラスのフレームの場合、
長い人になると5年、10年、20年以上と使い続ける人もいます。

もちろん、レンズ交換などはしているものの、大事に使う方は長く使うし、
その中でも3年くらいで作り直す人は、前のメガネを
近用・中近用・サングラス・防災用・ファッションで使い分けなど、複数装用されます。

そういった意味で、工芸品でもあり、日用品でもあるのが、
鯖江でもトップクラスのメガネフレームとなります。

以前見た工場と比較して

シューティング工程やガランの設定、磨きの手間のかけ方など、
以前見た工場と比べても、違う部分は多くありました。

ただ、職人の手作業がすごい部分は同じと思いました。

特に、検品作業については徹底されてます。

メガネフレームに限らず、いわゆる高級品と言われるものの工場では、
この検品作業にもかなり力を入れているところが多いと思います。

まとめ

いくつかメガネフレームの工場を見てきたものの、どの工場でも言えることは、
職人の技術がすごいということ。

なかなか機械化、自動化が難しい部分は多いけど、
可能な範囲は機械化していくことで、職人にしか出来ない部分には
より力を入れれるようになっていると思います。

メガネフレームの場合、昔の普通品が高級品扱いになっているものの、
より良いものを作りたいという部分が、これからも残っていけば、
自分たち眼鏡専門店も、安心してお客様に提供できると感じます。

次は、『視力測定で視力がでない時の対処事例』について

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豊福祐史
専門家

豊福祐史(眼鏡小売店)

株式会社とらや眼鏡店 メガネのとらやG-room

顧客の要望や好み、ライフスタイルに合った納得の眼鏡をお勧めしています。仕入れでは、フレームのデザインはもちろん、細かい点までもチェック。視力測定や加工などは、国家資格の1級眼鏡作製技能士が対応します。

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