眼鏡店の役割は、裸眼よりも視力を上げること?
災害で避難しているときに困ることの中に、メガネがあります。
薬やメガネなどは、その人に合わせたものになっているため、
食料などと違って、支給されることが少ないと思います。
また、眼鏡店も被災しているため、対応できないことが多いと思います。
避難場所で会えれば、フィッティングなどは可能かもしれないですけど。
防災袋に入れるメガネ
防災袋に入れるメガネとしては、以前使用していたメガネをお勧めしてます。
多少、度数が変わっていたとしても、一つ前のメガネであれば近い度数の場合が多く、
また、ある程度の品質のフレームとレンズで、保管状態さえ良ければ、
使用可能と思います。
そのため、メガネを買い換えるときは、『前のメガネとどのくらい違うのか?』
『前のメガネを予備として使うことが可能か?』など聞いておくと良いと思います。
他店で作ってないメガネでも、遠近メガネでも、
レンズメーターで度数がわかります。
ただ、individualなどのハイグレード設計や、
累進レンズなら隠しマークのない格安レンズなどは、
実測度数にズレがでるかもしれないですが、
大まかな把握だけで十分判断してもらえると思います。
防災袋に入れる前と保管
防災袋に入れる前に、眼鏡店で状態の確認とフィッティングしてもらっておくと良いです。
経年劣化や痛みなどで劣化しすぎているものを入れておいても、
いざというときに使えないことがあります。
また、顔に合わせてないメガネは使いづらいし、
見えにくい、疲れやすいなどの問題があるため、フィッティングは必要となります。
保管する際、たまにメガネケースに入れていない人がいます。
ソフトケースに入れていても重量物などで変形するため、
ハードケースに入れて、防災袋の上の方にいれてください。
ウルテム材などは一度変形してしまえば、ほぼ元には戻せません。
その他の素材でも、折れたり、割れたりすると、直せなかったりします。
防災袋に保管する場所として、高温の場所は避けてください。
アセテート材などは温度によって変形します。
再度、変形を戻すことは可能ですが、眼鏡店でなければ難しいと思います。
よく動画などを見て、個人で直される方がいますが、
めくれ・シワ・割れ・レンズへの影響などがあっても、
自己責任にはなります。
コンタクトレンズの人は?
コンタクトレンズの人でも、メガネとの併用が基本となります。
理由はコンタクトレンズには、装用時間があるためです。
そのため、メガネがない方は少ないと思いますが、
どうしてもない方は、格安のメガネで良いので用意しておくことを
お勧めします。
コンタクトレンズにも、メガネにも一長一短があります。
被災場所では、コンタクトレンズがあったとしても、
清潔なウェス、水、消毒薬、洗浄器具など、
様々なコンタクト用品が不足している可能性があります。
十分に洗浄していない手指でコンタクトレンズをつけることはできません。
眼科医が近くにいるわけではないので、
眼の病気になった際は、対処してもらえないことがあるので、
リスクは避けた方が良いと思います。
被災地でメガネがない場合
被災した際、防災袋などを持ち出せず、メガネがないことはあると思います。
文字を書く際に困るなどの場合は、ピンホール現象を利用すると良いです。
クオカードなどの穴を通して物を見ると、裸眼でみるよりも若干だけ見えやすくなります。
これはカードの穴が絞りの役割をし、
眼が悪い方が眼を細めるのと同じで、ボケが抑制されます。
紙にペンなどで穴を開けても良いです。
乱視が強く、自分の軸度が分かっている人は、
紙に細いスリットの穴を開けて使用しても良いです。
常時だったり、強度近視の方には効果は薄いので個人差はありますが、
近視・遠視・老眼の方は、ちょっとしたときに使えると思います。
他の人のメガネを借りるというのも一つの手ではあります。
ただ、近視・遠視・乱視・軸度・瞳孔間距離などが一致することは考えにくいので、
長時間使うのは避けた方が良いです。
他には、透明度の高い明るい色のビニールなども、
コントラストカラーレンズまでの効果はなくても、代用として使用可能なこともあります。
人によって効果が違うので、
物の輪郭が見えやすくなる色のビニールを探してみるのもありかもしれないです。
大抵は、透明度の高い明るい黄色が良いかなと思いますが、
ピンホール現象と同じく、ちょっとしたときに使う感じです。
まとめ
防災袋にはメガネを入れ、変形や壊れないような保管方法も大事です。
新しく購入する必要はなく、以前に使っていた物を使用すると良いです。
ただ、大きく度数が合わないなどがあるため、眼鏡店には相談してください。
古いメガネの場合は、可能な範囲ではあるものの
メンテナンスやフィッティングしてもらえるのと、
様々なアドバイスをもらえると思います。
次は、『メガネの曇り止め対策』について



