子どもがメガネを掛ける理由
『眼鏡をかけると眼が悪くなる』とよく耳にしますが、
なんで適正な眼鏡を使ってるのに眼が悪くなるのか、
その根拠がよくわからないです。
ただ、不適正な眼鏡を掛けたり、使い方が悪ければ、当然、眼に良くないのは事実なので、
『眼鏡をかけると眼が悪くなる』と言われることが多くなった理由の一つではないかと、
推測してます。
眼鏡で眼が悪くなる条件
眼鏡で眼が悪くなる条件を想定してみると、
①形くずれがひどい
②過矯正
③光学中心のズレ
④度数が変わった
⑤メガネの使用目的の間違い
⑥コーティングが剥がれているなどの状態での使用
などがあると思います。
形くずれがひどい
形くずれがひどい眼鏡を掛けている人は、
電車やバスなどの交通機関を使ってると結構多く見かけます。
形くずれしている場合、
・アイポイントの上下ズレ
・乱視軸のズレ
・プリズムの発生
・ズレ落ちやすくなる
など、様々な不具合があります。
このようなメガネを使用しつづければ、眼に負担がかるし、
そのズレた状態に合わせようと眼が適応してしまい、
眼が悪くなることもあると思います。
半年や1年に1回など、定期的にフィッティングしてれば特に問題はなく、
通常であれば、購入した店に持って行けば無料でやってくれるので、
購入した後は、定期的にメンテナンスしてもらってください。
他店のメガネでもフィッティングをしてくれるところはありますが、
素材的に、作り的に、弱いメガネも多くなってきてるし、
経年劣化がひどい場合も多いため、本来は購入店で行うべきものになります。
『購入店でできないと言われた』など、どうしてもの場合は、事業を説明して、
頼んでみるのはありと思います。
過矯正や光学中心のズレ
過矯正や光学中心のズレは、眼鏡店の問題です。
乱視を打ち消す等価球面値でメガネを作った場合、乱視は消えるものの、
度数がきつくなります。
眼鏡店にとってはメリットがありますが、お客様にとっては、眼に負担がかかるため、
一部例外を除いて、あまり良い状態ではないです。
PD(瞳孔間距離)や左右のアイポイントがズレていると、
一部例外を除き、眼は悪くなる可能性があります。
その方の眼の状態で、わざとズラすことはありますが、
大抵は加工ミスかなと。
ただ、多くの場合、どちらもお客様にはわからないと思います。
度数が変わったり、使用目的の間違い
度数が変わって長年放置していたり、使用目的に合わない使い方をした場合も、
問題は発生します。
度数が軽くなっても、前のメガネを使用し続ければ、
過矯正状態となり、眼に負担はかかります。
また、遠くに焦点を合わせたメガネで近くを見続けたり、
老眼鏡で遠くを見る癖がある方も問題はあります。
年齢にもよるものの、遠くに焦点を合わせているメガネで近くを見続ける場合、
自信の調節力を使っているため、眼が緊張している状態になります。
老眼鏡で遠くを見る癖がある場合、
特に遠視の方はそのメガネで遠くが見えるようになり、
近くが見えにくくなることがあります。
遠用と近用のメガネを使い分けれない方は遠近レンズを検討したり、
前に作った度数が軽くなったメガネを勉強用などに使用するなど、
使用目的にあったメガネの使い方が重要です。
このあたりは、行きつけの眼鏡店に相談してください。
コーティングが剥がれているなどの状態での使用
コーティングが剥がれていたり、キズがひどかったりする場合、
遠くを見ているつもりでも、レンズのキズやコーティング剥がれに焦点が合ってしまうなど、
眼に負担がかかることがあります。
無意識の場合が多いためか、こういう方も交通機関でよく見かけます。
まとめ
・適正なメガネであれば、メガネで眼が悪くなることはない
・不適正なメガネを使用し続ければ眼が悪くなることはある
・フィッティングなど、購入店での定期的なメンテナンスを
生活者にとって良い眼鏡を提供するため、知識と技術の向上を目的として、
眼鏡作製技能士という国家資格ができました。
もちろん、1級眼鏡作製技能士であっても、技量や知識に差があります。
自分は、1級眼鏡作製技能士はあくまでもただのスタートラインであり、
例え、資格を取得しても、まだ学ぶこともあり、
情報は常に更新しないといけないと考えてます。
ただ、全国的には、すごい方が各地におられます。
近くの1級眼鏡作製技能士は検索すれば出てくるので、
そういう方がいる店を目安に来店してみて、その人の話を聞いて、
行きつけの眼鏡店をつくることも、適正なメガネを得るためには有効ではないかと思います。
次は、『キズがつきやすい環境の人のレンズは、強いコーティングが良い?』について