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新発売されたニコンエシロール:ロハスZ

豊福祐史

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テーマ:知っておくべきレンズの話

2024年6月より、ニコンの最上位モデルのロハスシリーズが
ロハスZシリーズとなり、改良されました。

ロハスシリーズとは?

ロハスシリーズは、ニコン・エシロール社が販売している
ハイエンドクラスの累進レンズになります。

設計グレードが高い順として、
ロハス100PRO>ロハス100S>ロハス100>ロハス10>ロハス7
の計5種があります。

ちなみに、ロハス10以上がindividualとなっているため、
ロハス10よりもグレードが高いものについては、
通常の度数測定や、累進レンズでは必須のミラー法以外に、
頂点間距離・傾斜角・そり角の測定が必須となります。

ロハスシリーズの特徴

ロハスシリーズの設計としては、

ロハス7:カーブセレクション(ロハス7はそり角のみ)
ロハス10:ロハス7+フェイスプロフィール+フォーカスチューニング+R/Lワイドチューニング
ロハス100:ロハス10+ダイナックブースター+スマホブースター
ロハス100S:ロハス100+サスティナブルブースター
ロハス100PRO:ロハス100S+フレームシェイプ

となっています。

各メーカーで設計の考えや名前が違うので、ややこいしいですけど、

カーブセレクション:ベースカーブに合わせてカーブを選択可能(ロハス7はそり角のみ)。

フェイスプロフィール:頂点間距離、傾斜角、そり角の考慮。individualでは標準的なところ。

フォーカスチューニング:目線(レンズの位置)の違いによる焦点を最適化ってことかなと。

R/Lワイドチューニング:左右の目の像を揃えることで自然で快適な見え心地にする。
            両眼視を念頭に置いた設計かなと。

ダイナミックブースター:レンズ上方、遠くを見る際にさらに視野を広げる。
            累進レンズは特性上、ユレ・歪みが大きくなりやすいため、
            それらを解消すると、快適に見える視野が広がるということ。

スマホブースター:レンズ下方、近くを見る際に楽にする。
         累進レンズの特性上、レンズ下方のユレ・歪みは上方より大きくなりやすい。
         それらを解消すると、近くを見る際に、より楽になる。

サスティナブルブースター:高加入度でも歪みが大きくならないため、違和感を解消。
             違和感を解消すると、メガネを掛け替えする際に、楽になれやすい。

フレームシェイプ:レンズを丸生地ではなく、フレームの形状に合わせて最適化。
         individualの場合、工場でカットされた状態で製造されます。
         その形状もレンズ設計に組み込むことで、
         フレームにも合わせた最適化を行うという意味かなと。

後は、『アクティブ』『ウォーク』『ホーム』『クラフト』『リーディング』と、
ライフスタイルに合わせたタイプが選択可能なところかなと。

ロハスZになってどう変わるのか?

『ロハスZ』が新しいレンズのため、自分自身がまだ勉強中な部分が多々ありますが、
現段階で、理解していることを説明します。
間違っている部分があれば、順次、修正していきますので、その点、ご了承ください。

通常、メガネレンズの設計は、度数分布による『ユレ・歪み』『非点収差』を
どう少なくするかに注力されてきたと思います。

ロハスZはそれらに加えて、『MTF曲線』の考えを取り入れたレンズとなります。

『MTF曲線』と聞くと、カメラが趣味の方はピンとくると思いますが、
レンズの中心から端に向けて、解像度とコントラストを示すグラフになります。

今までのロハスシリーズの設計コンセプトに、
『MTF曲線』の考えが加わった形になります。

つまり、コントラストに注視した設計となります。

カメラレンズを開発し続けてきたニコンらしいレンズになってるのかなと。

もちろん、『MTF曲線』だけでレンズの性能が決まるわけではなく、
今までのメガネレンズとしてのベースがあってのレンズ設計となります。

そのため、カメラレンズにおけるMTF曲線の考えとも若干なりとも、
異なる点があるのではないかなとは思います。

まとめ

・ロハスシリーズはニコンエシロール社のハイエンドシリーズ
・ロハスZシリーズは、ロハスシリーズの改良版
・設計グレードは、
 ロハスZPRO>ロハスZ100S>ロハスZ100>ロハスZ10>ロハスZ7
・ロハスZは今までのメガネレンズ設計に、『MTF曲線』が加味されている
・『MTF曲線』だけでレンズの性能が決まるわけではなく、あくまでも考え方の一つ

ロハスZシリーズについては、まだ自分自身が説明できるほどの、
知識と情報が不足していると思います。

ただ、設計の面では間違いなく最上位クラスなので、
ご興味のある方は、ニコン・エシロール社のレンズ、
その中でもロハスシリーズを取り扱える店で、ご検討いただければ。

自分自身も、より詳しく説明できるよう、勉強していきます。

次回は、『車を運転して良い、運転してはいけないサングラス?』について

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専門家

豊福祐史(眼鏡小売店)

株式会社とらや眼鏡店 メガネのとらやG-room

顧客の要望や好み、ライフスタイルに合った納得の眼鏡をお勧めしています。仕入れでは、フレームのデザインはもちろん、細かい点までもチェック。視力測定や加工などは、国家資格の1級眼鏡作製技能士が対応します。

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