近視や遠視は眼の異常?
子どもの頃、視力1.2以上あった方の中には、
『遠くも近くも見えるので、メガネが必要ない』
と言われる方が多くおられます。
そういう方が眼鏡店にご来店されることがあります。
もちろん、ファッションや保護メガネを求めてこられるのではなくて。
普通に考えたら『用もないのになぜ?』となりますが、
大抵は、メガネが必要なので、来られてます。
なので、それを認めてもらうために、昔と今の見え方に関するギャップを説明し、
その現状に納得してもらう手順が一つ増えることになります。
なぜメガネが必要と納得しないのか?
自分自身は強度近視のため、メガネは必要だったので、
正直、視力の良い方がどう思われるかはわかりません。
ただ、話を聞くと、メガネそのものを掛けたくない感情があるようです。
それならば、眼科医の先生にきちんと相談した上で、
コンタクトや手術をすれば良いのに、コンタクトは高齢でできないし、
手術は怖いそうです。
どちらも許容すべきリスクはあるので、わからないでもないですけど。
なので、眼鏡店でメガネが必要ないと言ってほしいみたいなことを言われます。
物が見える生活と、物が見えない生活を天秤にかけて、
不便がないかはご本人でないとわからないと思うんですけど。
視力が良い方の『近視のイメージ』?
これについても、強度近視の自分では測りかねるところがありますが、
おそらく、視力1.2あった人にとって、視力0.1以下の世界は何もかもがぼやけていて、
歩けないくらいに見えないものと思っているのかもしれないです。
視力が良い人が、視力が悪い人に、指を立てて『何本に見える?』とやる指数弁。
あれを思い返すと、多分、そうなんだろうなと。
例えば、私自身は裸眼視力0.01くらいですが、裸眼ではテレビやスマホを見たり、
人の顔を識別することはかなり近寄らないと不可能です。
でも、明るい環境なら、普通に室内を歩いたり、物を取ったりできます。
学生時代は、裸眼で組手や演武もしてました。
強度近視といっても、それくらいは見えます。
ただ、ぼやけてるだけです。
①運転免許が更新できない
運転免許を更新に行った際、メガネが必要と言われてこられる方は多いです。
『見えるのに、なんで必要なのか?』と怒っている方もおられます。
運転免許更新は、最小分離域、いわゆるランドルト環の視標を使って検査され、
最低でも視力0.6以上必要です。
つまり、ご本人が見えると思っていても、その視力がないということになります。
ただ、視力測定した際に、視力0.6以上が見えることもあります。
理由としては、はっきりと答えなかったことや、更新時に疲れていたなど。
その場合は、眼鏡店側でメガネが必要ないことがわかるので、
アドバイスできると思います。
②文字が見えない
年齢が高くなると、老眼(老視)がでてきます。
老眼は老化現象ですが、かなり高齢のイメージがあると思います。
ただ、老眼は調節力の低下。
調節力の低下は20歳でも起こっています。
老眼症状を自覚する時期が40歳前後が多いというだけです。
近用度数を測定するためには、遠用度数が必要です。
その遠用度数を測定する際、『遠くはみえるんですけど?』
と主張されながら、怒られることもあります。
頑なに遠くは見えることを主張された後、
遠用度数が基準となることを説明することで、納得はしてもらえますが、
なかなか話を聞いてもらえないこともあります。
このあたりは視力が悪いと思われることが恥ずかしいと思っているかはわからないです。
③遠くも近くもぼやける
老眼が進んだ場合、稀にですが、遠くも近くも見えない方はおられると思います。
こういう話を聞くと、多くの人は
『老眼は近くが見えないんじゃないの?』と思われます。
『老眼になったせいで、遠くがぼやける』
『老眼だけではなくて、近視も進んだ』
と言って来店されますが、
大抵は近視+老眼ではなく、遠視+老眼の場合が多いです。
ちなみに、眼鏡店の領域を超えている場合は、眼科への受診を勧めています。
まとめ
眼鏡店に来店された時点で、ご自身の眼が不便になっていることは
理解されていると思います。
子どもの頃に視力が良かったという話は、
眼鏡店なので、度数を測定した時点で、大抵理解されてます。
なので、まずはご自身の眼がどうなっているかを知って、
今後、どういう見え方を求めているのかを説明していただければ、
検査も提案もスムーズに流れると思います。
次は、『近視や遠視は眼の異常?』について