度数ではなく、色でモノを見えさせるコントラストカラー?
『何歳から累進レンズにしたら良いですか?』
という質問がよくありますが、どちらが良いか、
眼鏡店でも判断つかないことは多くあります。
基本的には、テストレンズを用いた装用テストで体感してもらい、
お客様に判断してもらいます。
ただ、誰でも彼でも適当に累進レンズを提案するわけではないです。
結論として、累進レンズは、使うなら若い時期から使っても良いです。
でも、費用対効果はかなり薄くなるので、
老眼がでてなくて、年齢も若いなら、
お金をかけるだけの価値がないかなと思います。
老眼について
まず、老眼は同じ年齢の場合、例外を除いて、ほとんど同じように進んでいます。
老眼の正体は調節力の低下。
10歳では12Dあった調節力が、20歳には9D、30歳で6D、40歳では4Dとなります。
正視の人を例にし、焦点距離に換算すると、10歳では6cmの距離があれば見えていたものが、
40歳では25cmまで離さないと見えないということになります。
同年齢なら同じように老眼が進んでいるなら、人によって違う
老眼に個人差がでる大きな理由の一つに、その人の眼の度数があります。
理論上ですが、正視の人は無限遠方に、近視の人はその手前、
遠視の人は無限遠方のさらに向こう側に焦点があってます。
調節力が0の場合、その焦点しか見えません。
例えば近視で-4Dの人は裸眼で25㎝、-0.25Dの人は500㎝が本来の焦点距離となります。
25㎝の距離を見たい場合に必要な調節力は、それぞれ0Dと3.75Dとなります。
同様に、遠視+4Dの人が25㎝をみる場合は、調節力8D必要となります。
つまり、同じ距離に焦点を合わせる場合でも、度数によって必要な調節力が違うため、
年齢とともに調節力が落ちるとすると、老眼症状がでる時期に差が出るということになります。
眼鏡店は累進レンズを提案する際、何を参考にしている?
累進レンズを提案する大きなポイントは、年齢と近業作業時の見え方。
累進レンズは、特に要望がない場合、年齢や度数、
求められている見え方を参考に提案します。
後、累進レンズの特性を理解し、状況に応じて上下の眼球運動で
必要なレンズの位置を合わせられるかも重要です。
また、近視の人の場合、メガネにはマイナスレンズを用います。
マイナスレンズの補正効果によって、近くに焦点を合わせることが若干楽になるため、
累進レンズを使う時期を遅くしても問題ないことが多いです。
コンタクトレンズでは、眼にくっついているため、この恩恵はないほぼないと思います。
若くして累進レンズを使うメリット
近くを見る際、調節力を使うということは、
近くを見ると眼筋を使うため、疲れるということになります。
つまり、若い時に累進レンズを使うことによって、疲れが軽減されることも想定されます。
ただ、累進レンズは単焦点レンズよりユレ・歪みが強く、違和感がでやすいため、
逆に負担となることもあります。
累進レンズで過度な加入度を入れない理由もここにあります。
そのため、年齢が若いならば、単焦点レンズと累進レンズの間にあたる、
アシストレンズを試してみると良いと思います。
ただし、強度近視などの場合、アシストレンズが使えない場合もあります。
まとめ
累進レンズは費用対効果を考えると、
早い人では30歳半くらいから考えても良いです。
また、違和感がなければ、もっと若い時から累進レンズを使っても
問題はないと思います。
要は費用対効果があるかどうか。
場合によってはアシストレンズもご検討してもらえたら。
次は、『子どもの頃、眼が良かった人はメガネを使わない?』について