特殊加工のヘルプ(スライス)加工
ブルーライトカットレンズがパソコンやスマホなどを使用した際の
短期的な疲れには効果がない可能性があると、
大学の先生方の研究で発表されたニュースが出たので、
結構知っている方は多くおられます。
私自身も、ブルーライトカットによる疲れ軽減に関しては懐疑的な部分があったので、
今までも、自分が知りうることを説明した上で、
お客様に必要かどうかを判断してもらってました。
もちろん、大学の研究結果でも『効果がない可能性があるから支持をしない』
と言われてるので、これからの研究によって、結果も変わるかもしれないので、
現時点での認識です。
では、現時点でのブルーライトカットレンズの存在意義について何があるのかなと考えると、
本来の目的である『眩しさの軽減』ではないかなと思います。
ただ、これも感覚的なところがあるので、理論的なところだけ。
ブルーライトカットって?
ブルーライトは可視光線を分解した際に出てくる青色光のことです。
光は赤外線・可視光線・紫外線に大きく分解されます。
人は物を見るために、可視光線を利用します。
この可視光線を分解すると、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫となります。
このうちの、青・藍・紫の光をカットするレンズが
ブルーライトカットとなります。
なので、おおよそ380~500nmの波長の光をカットしてます。
カットしている波長と、そのカット率については、各メーカーでも違います。
ブルーライトカットのメリットは?
パソコンやスマホに対する効果がない可能性があるという研究結果が出たので、
それを除くと、
①将来の眼病予防
②眩しさの軽減
③サーカディアンリズムへの影響
の3つになるかなと思います。
ただし、どれについても、これからの研究で認識は変わる可能性はあるかなと。
①については、ブルーライトカットレンズを使うことで、
網膜へのダメージが軽減され、将来の眼病予防になると言われています。
もちろん、全員が眼病になるわけではないので、心配な人は使ったらどうかなという感じです。
②については、ブルーライトが眼内の浮遊物に乱反射して眩しさを感じるという話があります。
眼内、つまりは硝子体の浮遊物については、細胞が脱落するなどで発生し、
高齢者で眩しさを感じやすい方は、これが原因で眩しく感じる可能性も考えれます。
どちらにも言えることは、本当に眼がおかしい場合は、メガネだけでなんとかしようと考えず、
眼科医へ受診することも重要です。
③については、メリットといえばメリット、デメリットといえばデメリットと思います。
サーカディアンリズムは概日周期、つまり24時間のリズムのこと。
私の場合、学生の頃、サーカディアンリズムやウルトラディアンリズムなど、
人や動物のリズムについては、結構、調べてきました。
というのが、卒論・修論のテーマが『とある動物の休眠による影響』だったので。
人の概日リズムは24時間ではなく、ブルーライトはそのリズムに影響し、
朝日を浴びることで、24時間のリズムがリセットされると言われてます。
なので、夜中にスマホをみると、ブルーライトにより睡眠の質に影響するとも言われてます。
ただ、夜のスマホとか言われても、太陽光よりはブルーライトは少ないだろうし、
そもそも蛍光灯そのものにブルーライトはあります。
ただ、真っ暗な中でスマホをいじれば、影響はありそうな感じも。
なので、これも今後の研究待ちかなと。
ブルーライトカットのデメリット
デメリットは、
①子どもの発達に影響すること
②人によってグレアが見える
③紫光の反射光、レンズに色がつくため、嫌がる人もいる
①について、ブルーライトカットのレンズは、青・藍・紫の光をカットするため、
当然、子どものメガネには不適です。
これについては、眼科医の先生方を含めた各協会が
共同声明で発表していただいたおかげで、
納得してもらえやすくなりました。
それ以前は、『ブルーライトは悪い光だから』『聞いたことがない』など、
疑って、なかなか聞いてもらえなかったお客様もおられたので。
今では、それを知っているお客様や眼鏡店も多くなってきたので、よかったなと。
②のグレアについては、レンズに写る光です。
人によって見える人、気にならない人と様々です。
私は気にならないですが、視界に不要な光球が見えれば、邪魔にはなるかなと。
③の反射光について、ブルーライトカットのレンズは、紫色の光を反射します。
レンズによっては反射光が滲んでいる場合も。
また、よりカット率の高いブルーライトカットになると、色がつく場合があります。
最近では、カット率が高い透明に近いブルーライトカットレンズもありますが、
若干の色はついてます。
これらのことは、ブルーライトをカットしているので、当然と言えば当然のことかなと。
ただ、テレビに出演されるような方や、自身の写真や動画をSNSにアップするような方など、
見映えが良くないと、嫌がる人もいます。
感性の問題もあるので、これも人によってはデメリットになります。
まとめ
①ブルーライトカットは今後の研究でわかってくることも多いと思われる
②年齢が高くなる程、理論的には眩しさを軽減する可能性がある
③どちらにしても、価格面以外でもメリット・デメリットはある
ブルーライトカットレンズに限らず、様々なテストレンズがあるので、
気になる人は購入前に、テストレンズで覗いてみると良いと思います。
次は、『HOYAのindivisualレンズの雅は、雅Nになって何が変わった?』について