メガネを使うと眼が悪くなる？

『メガネを使うと眼が悪くなるから、掛けない（子供に掛けさせない）』
と言われることがあります。
特に、お子さんのメガネを作り、処方箋をもって来られた方に、稀におられます。
そして、言われる言葉が、
『眼科では作るように言われたけど、眼が悪くなるから掛けさせない方が良いですよね？』と。

要は、
『眼科で言われたので、メガネを作る気はないけど、仕方なく来店しました。
でも掛けさせたくないし、勝手に作らないわけにもいかないので、
眼科医に眼鏡店で作らなくて良いと言われたと言いたいので、
作らなくて良いと言ってください』ということかなと。

当然、眼科で必要と言われたものが眼鏡店で作らなくて良いと言えるわけもなく、
医療機関ではないので診断できないし、その責任もとれません。
先入観で掛けさせたくないからその保証が欲しいとかではなく、
『眼科医で聞きそびれてしまったけど、どうして掛けさせないといけないのか』
『メガネを掛けると眼が悪くなるイメージがありますけど大丈夫ですか？』など
ちゃんとした質問をもって来店してほしいなと。

メガネを掛けると眼が悪くなる？

よく聞く話ですが、ちゃんとしたメガネを作れば、
そもそも眼が悪くなることは少ないと思います。
逆に、弱視治療用眼鏡だった場合、メガネを掛けないと、弱視になる可能性も出てきます。

必要と判断されたから処方箋がでてるし、弱視治療用の補助もあります。

作らないと判断されるなら、それは処方された薬を飲まないのと同じで、
自己責任になると思います。

なぜメガネを掛けると眼が悪くなると言われてる？

メガネを掛けると眼が悪くなると言われている理由は、正直、わかりません。
ただ、個人的な推測にはなりますが、おそらく、子どもの成長と視力低下、
メガネを掛け始める時期に関係があるのではないかなと思います。

眼が悪くなる＝視力低下と考えた場合、眼球の成長とともに眼は悪くなります。
子どもの眼球は小さく、成長とともに大きくなります。
眼球の直径が1mm大きくなると、ー3D進むと言われています。
赤ちゃんや幼児は遠視の場合が多いと思いますが、
成長によって近視になっていくということです。

なので、ちゃんと作られたメガネならば掛けても関係ないです。

メガネを掛けると視力が悪くなる場合

ちゃんとしたメガネであれば問題ないということは、
ちゃんとしていないメガネなら問題は発生する可能性があるということになります。

メガネを掛けると視力が悪くなる場合、メガネの過矯正やPDズレ、
プリズム発生などが考えられます。
乱視を消すために過矯正にする人もいると聞くし、
加工ミスによってPDズレやプリズム発生もあります。
また、仮性近視などの場合もあります。

なので、大人でも子供でも視力検査はかなり気を使うし、
特に子どもの検査では、弱視などの可能性も考えて眼科医で処方箋をだしてもらうのが基本です。
同様に、眼鏡店でも、処方箋の指示通りにメガネを作らなければいけないので、かなり気を使います。

また、眼鏡作製技能士は何か疑問があれば医師に連絡し、連携する義務があります。
大人の視力検査であっても、何か引っかかることがあれば、
眼鏡作製技能士なら眼科医へ行くことを勧めるはずです。

メガネは一般医療機器なので、即座に健康被害につながることは少ないです。
それでも、眼鏡店ではメガネを作る際は注意を払います。

老眼鏡では視力が悪くなる？

老眼鏡の場合、遠視が進む場合があります。
というのが、遠視の方が老眼鏡をかけた状態で遠くを見ると、
遠くに焦点が合い、近くが見えにくくなる。
そして、さらに強い度数の老眼鏡を使って、
また見えなくなるという悪循環になる可能性があります。

老眼鏡を使っている場合、遠くを見るときには老眼鏡を外す癖をつけた方が良いです。