遠近レンズには見たい距離で種類がある?
今回は、紫外線(もしくは+可視光線)でレンズの色が変わる調光レンズについて。
最近、調光レンズの質問が増えてきてるので。
調光レンズはいつから?
『最新のレンズは色が変わるレンズが出てきたんですね』と聞かれます。
そう聞かれると、『?』となります。
というのが、色が変わる調光レンズは昔からあり、
『最新』とか言われると、違和感しかないです。
確かに、直近ではレンズメーカーHOYAが
『センシティ2』『センシティダーク』を新発売してます。
ニコン・エシロールも調光偏光レンズを出してます。
ただ、調光レンズそのものは、昔からあるレンズです。
確か、1960年代からではなかったかなと。
調光レンズの仕組み
調光レンズの色が変わる仕組みは、化学反応です。
メーカーによって、仕組みが違うかもしれないですが、
一般的な仕組みはハロゲン銀かなと。
ハロゲン銀(透明)+紫外線⇒ハロゲン+銀(黒色)
ハロゲン銀の状態では透明だったのが、紫外線によって分解され、
ハロゲンと銀に分解される。その銀によって、黒色になる。
紫外線がなくなれば、ハロゲンと銀が結合してハロゲン銀になり、
透明になるという仕組みだったと思います。
色の濃さや変化の時間は?
色の濃さは紫外線量(レンズによって可視光線量でも)で変わります。
なので、晴れや曇りで差があり、海や雪山ではかなり濃くなります。
変化する時間は、感覚的に数秒程度で発色、2分程度で退色します。
実際の試験では、完全に発色・退色するまでの時間を計測するはずなので、
表記上、長く記載されていると思います。
ただ、メーカーやレンズの種類によっても異なると思います。
この辺りは価格次第でもあるかなと。
眼鏡店には取り扱っている調光レンズのサンプルがあるので、試してみると良いと思います。
調光レンズのデメリットは?
1本でクリアレンズとサングラスを併用できる調光レンズですが、デメリットはあります。
①色が抜けきるまで数分時間がかかる
②色の濃さが紫外線量任せなので、一定ではない
③寿命が約6年
⓸車の運転などでは色が変化しにくい
①②は言わずもがな。調光レンズのみで生活するには、
冠婚葬祭を含めて、使い勝手は悪いかなと。
③の寿命については6年となっているものの、気にすることは少ないとは思います。
ハイクラスのフレームを使っているのでなければ、先にフレームの寿命が来るかなと。
ハイクラスのフレームで10年とか使ってても、クリアレンズと併用なら、
そこまで劣化は少ないと思います。
自分の場合、HOYAのサンテック(センシティ2の前の調光レンズ)で6年は経っているものの、
ゴルフなどでしか使わないので、色の変化が悪くなった感じはしないです。
⓸の車の運転については不適と思います。というのが、車のフロントガラスなどで、
紫外線量がカットされているので、変化する割合が少ないです。
車の運転で使用したい人は『センシティダーク』などの可視光線でも色が変化する調光レンズを選んだ方が良いです。
HOYAやニコンの調光レンズについて
レンズについては取り扱っているメーカーのことしか言えないです。
HOYAについては『センシティ2』『センシティダーク』、
ニコン・エシロールには調光偏光レンズがあります。
『センシティ2』は従来の『サンテック』より色の戻りが2倍速く、
『センシティダーク』は紫外線だけでなく可視光線でも色が変化します。
ニコン・エシロールの調光偏光レンズがあり、
調光レンズに偏光レンズの特性が加わったものになります。
調光レンズの価格帯も広がってきているので、
自分の目的と予算にあったレンズを選ぶと良いと思います。
色が変化するだけなら、かなり安いのもあるみたいです。
まとめ
・調光レンズは1960年代からある
・化学反応で変化するため、6年くらいで寿命となる(使い方や保管方法次第)
・購入前にメリットとデメリットを理解しておく
・自分の目的に合った調光レンズを選ぶ
次は、『メガネを使うと眼が悪くなる?』について