見た目が同じカラーのレンズでもコントラスト効果が違う?
遠近レンズには種類があり、見たい距離をヒアリングして、どれが良いかを提案します。
その種類は大きく分けて『遠近』『中近』『近々』の3種類。
加えて、さらに細かく分けているメーカーもあります。
また、分類上は単焦点レンズになりますが、若い方が使う『アシスト』という種類もあります。
自分としては一種の『遠近』じゃないかなとは思うんですけど、
何か分類の仕方とかがあるのかなと。
遠近レンズの仕組み
遠近レンズは、『遠近』『中近』『近々』を総称して言う場合がありますが、
今回は、混同しないよう、総称を『累進レンズ』、その中の1種類を『遠近』としてます。
累進レンズは遠くから手元を見るため、累進帯長というものがあります。
例えば、この累進帯長14mmなら、レンズの中央(データムライン)を跨いで、
14mmの範囲で度数が上下に変化しているということです。
また、累進レンズはその設計のため、単焦点レンズよりもユレ・歪みが大きくなります。
そのため、各メーカーはユレ・歪みをできるだけ少なくするため、
様々な設計を用います。
これがレンズ設計のグレードになり、価格に反映されることとなります。
単焦点レンズでも同様ですが、ユレ・歪みが少ないレンズを選ぶというのは、
快適に過ごすためには重要と思います。
もちろん、不必要に高価なレンズを入れるのはもったいないので、
年齢や状態、使用環境、予算などを考慮して、
眼鏡店側が最適と思われるレンズを数種類提案することとなります。
遠近とは
遠近は遠くの景色から手元のスマホまでを見るように設定されています。
そのため、加入度(老眼の度数)によっては、累進帯長の範囲で度数が急激に変わるため、
眼球の回旋を使い、レンズのどの位置でどこを見るか、レンズの使い方に慣れる必要もあります。
眼球の回旋が苦手な方には、累進帯長の短い短累進を使うこともありますが、
この場合、度数変化がさらに激しいため、ユレ・歪みに悩むこともあります。
このあたりも、眼鏡店との打ち合わせが重要になり、眼鏡店側がヒアリングなしに作ると、
お客様に合わない遠近を販売することになるので、注意が必要かなと、
中近とは
中近は、中距離のテレビから手元のスマホまでを見るように設定されています。
遠くが見えづらくなっている代わりに、
同じ累進帯長の遠近と比べると、度数変化が緩やかになります。
ただ、完全矯正値で度数を入れないといけないなど、
眼鏡店の測定技術も重要になる累進レンズです。
家の中で料理しながら、テレビを見たいという要望などがある方にはお勧めなレンズです。
近々とは
近々は、60cmくらいのパソコンから30cmくらいのスマホを見るように設定されています。
通常の累進レンズと異なり、遠くが見えなくなる代わりに、
同じ累進帯長の遠近レンズと比べると、かなり緩やかな度数変化となります。
調節力がなくなってしまった、または白内障手術などで水晶体を取ってしまった方は、
かなり重宝すると思います。
アシストとは
累進レンズではないものの、アシストは、若い方を中心に使われる方も多くおられます。
上下に若干度数変化しており、パソコンやスマホなどの近くを見るときに、
自身の調節力をサポートしてくれるレンズです。
要は、近くが楽に見えるレンズになります。
単焦点レンズと比べて、価格的には上がるものの、累進レンズと異なり、大きな度数変化がなく、
近業作業で疲れにくくなるため、かなり良いレンズと思います。
若い方には、累進レンズの入門編のようなレンズになるかなと。
累進レンズはさらに細かく分類される?
累進レンズは大きく3種類といったものの、レンズメーカーによっては、
さらにタイプごとにわけています。
もちろん、設計のグレードも存在するため、設計の全種類を単純に考えると、
3種類×グレード×タイプが各メーカーごとにあるということになります。
その膨大な種類の中から、各眼鏡店が自社で使用するレンズを絞り込み、
お客様に合ったレンズを選定することになります。
それでもかなりの種類があるので、その人に合ったレンズを選定するには、
それ相応のレンズ知識が必要となります。
なので、お客様に知ってもらいたいのは、
累進レンズは大きく分けて3種類あることだけになります。
ヒアリングを行い、眼の状態や使用状況などを踏まえて、最適なレンズを提案するのは、
眼鏡店の仕事になります。
もちろん、最終的にどのレンズかを予算と相談して、決めてもらうことにはなりますけど。
まとめ
・累進レンズは大きく『遠近』『中近』『近々』の3種類
・『アシスト』という種類のレンズは、使うと近くが楽に見えて、疲れにくくなる
・膨大な種類の中から累進レンズを選ぶため、眼鏡店とはよく打合せする必要がある
・眼鏡店が条件に合ったレンズを提案してくれるので、最終的に予算と相談して決めるのが良い
次は、『眼球の回旋が苦手で遠近レンズが使いづらい』について