利目検査は必要?
ビジョントレーニングでは、結果だけではなく、その過程も見ておくことが重要です。
そのため、園児や児童にビジョントレーニングをやっていると、原始反射の残存や性格など、
色々と気づくことがあります。
その結果をもとに、保護者の方に説明すると、
『そういえば』という言われる方が多くおられました。
ビジョントレーニングは要望があったときのみ、やってるだけなので、
事例は多くないですが、一部、ご紹介できれば。
正直、できるできないは、評価するとき以外はどうでもよいです。
できなければ、まだ伸びしろがあるということで。
片方の半身だけバランスが悪い
体幹が右半身だけ強く、左半身になると極端に弱い児童がいました。
そして、前進は問題なく、後進になると極端によろめいたりと。
あまりにも差があるので『?』と思いましたが、
色々と聞いてみると、ある武道を習っているということでした。
右半身で前進する武道であったため、右半身と前進する力がかなり鍛えられている反面、
逆に左半身や後進の成長が遅くなったのかなと推測。
最後に、『もしかすると、比較的足は遅い方ではないですか?』
『試合で距離を取るのが苦手ではないですか?』と保護者の方に尋ねると、
その通りであることがありました。
この場合、バランスを取るため、『左半身のトレーニングや後進のトレーニングをやってみては?』
とアドバイスさせていただきました。
眼球運動の追従ができない
眼球運動の追従を調べてみると、ある特定のタイミングで視線が外れることがあります。
最初は集中力が足りないのかなと思ってみていると、
眼を追従させるために、かなり力が入っているのがわかりました。
遠近を調べても、同様に。
『歩いてて物にぶつかったりしませんか?』
『ボール遊びとかで見失ったりしてませんか?』
『本を読んでても飽きませんか?』
と尋ねると、大体その通りでした。
原因に遠視もあったものの、普段、あまり眼を動かしていないことが多いようでした。
まだ小さな子だったので、ボールが転がる玩具で遊んでもらいました。
タブレットで、ボールが転がる動画を見せても、なかなか眼を動かさないですが、
実物の玩具で遊んでもらうと、結構、眼を動かしてくれます。
思考的に混乱しやすい?
棒数えなどをしてもらうと、ある問題で躓いたとき、それまでの解答も一度全部消して、
再度、書き直す子がいました。
そして、点数が悪いという結果となりました。
小学校中学年くらいの子で、『テストで極端に悪いことがあるんだろうな』と思いました。
これについて、『今後、テストでケアレスミスすることが多いかもですね』と話すと、
保護者の方から『すでにテストで悪いことがあるんです』と。
親御さんとビデオを見ながら、『ここまでは答えが合ってますよね?。
そして、このタイミングで読み飛ばししてしまい、自分の回答が間違っているかもと混乱して、
書き直してるみたいです。』と確認しました。
眼をうまく動かせない場合、読み飛ばし、読み戻りなど、問題文が読めなくなって、
混乱するのは、意外におられました。
この場合、点数などの結果でなく、問題のどこで分からなくなったかを、
一緒に確認してあげると、本人も自覚して良いんじゃないかなと思います。
まとめ
ビジョントレーナーは見ることが重要で、『この人は何が不足して、何をしたら良いのか』
『こういう特性があるので、伸ばしたら良い』などを考えながら、
トレーニングを組み立てます。
ビジョントレーニングに限らず、結果のみを重視せず、その結果に至った過程を見てみると、
解決策は見えてくるのかなと。
次は、『乱視が強い人はメガネが作れない?』について