ビジョントレーニングって何?
『ちゃんと測定してもらって買ったメガネのはずなのに、度数が合わない』と
他店で購入されたメガネを持ち込まれることがあります。
その場合は、買った店に持っていけば対処してもらえると思うものの、
『度数が合わなかったから、行きたくない』と言われることがあります。
正直、測定した度数でメガネを作っても、合わないことはあり得る話で、
眼鏡店が悪いわけではないので、購入店に言わないという行為は、お互いに不幸だなと思います。
もちろん、フィッティングされてなかったり、中心がズレてたり、度数が違う場合もありますけど。
測定した度数なのに、合わない理由
メガネが合わなかった理由として、すぐに思いつくのは8つくらい
①新しいメガネになれていない
②検査時とは度数自体が合ってない(視力があがりすぎることも)
③検査時から度数が変化している
④何らかの病気や事故
⑤視力測定が不十分
⑥中心がズレている
⑦フィッティングされていない
⑧以前のメガネより、レンズの質を落とした
①②の場合、作ってみないことにはわからないこともあるため、
眼鏡店が悪いわけではないと思います。
ただ、使用できないメガネは一般医療機器として意味がないため、
1週間程度で慣れない場合は、購入した眼鏡店に相談した方が良いと思います。
大抵の場合、度数を測定し直してレンズを交換してくれるはずです。
③④の場合、これも眼鏡店には酷な話なので、再度測定した後、
原因を推測してくれると思います。
ただ、診断はできないため、眼科へ行くべきか、レンズを入れ替えれば良いかなどを
判断すると思います。
⑤⑥の場合、測定時のミス、加工時のミスなので、眼鏡店が悪いと思います。
⑦の場合は、購入時にフィッティングしていれば、その後に型崩れ起こしたことも考えられます。
メガネをかけたまま寝てしまったとか。
ただ、フレームの質によってはどうしようもない場合も。
⑧の場合は、その設計を選んだ理由次第かなと。
設計はレンズのユレ・歪みをなくすためのものであり、
同じ非球面レンズでもグレードは幅広くあります。
設計が上がれば価格は上がり、下げれば価格は下がります。
個人的には、現在使っているレンズよりも設計を下げない方が良いと思います。
眼鏡店がレンズ設計を1種類しか提案しないのなら、それもどうかなとは思いますけど。
なんで検査時より度数が合わなくなる?
検査時より度数が合わなくなる理由として、
『検査時には数枚のレンズを用い、メガネでは1枚のレンズになること』
『検査時は球面レンズを用い、メガネでは非球面レンズとなり、設計が良くなること』
が推測されます。
検査時のレンズは、S(近視・遠視)+C(乱視)+Δ(プリズム)+ADD(加入度:老眼)
のレンズを組み合わせるので2~4枚、場合によってはそれ以上のレンズを使用します。
その2~4枚のレンズが1枚になること、設計も良くなることで、
検査時の度数では合わなかったり、想定していた視力よりも上がったりします。
『視力があがる場合は良いことでは?』と思われる方もおられますが、
度数が強くなるということは、遠くは良いけど、近くを見るときに疲れやすく、
年齢によっては見えないこともあります。
また、過矯正となり、装用者に負担がかかることも。
視力測定が不十分?
測定についてはオートレフ(自動検眼機)のみで測定した場合、
実際の度数と大きくずれることはあります。
仮枠で確認する場合も、見えるか、見えないかだけしか確認しないならば、
それも同じ。
ちなみに、自分の場合は、オートレフと実際の度数は、10段階ほど、違ってでます。
仮性近視や思い込みにより、測定が間違うこともあります。
特に思い込みに関しては、検査する人ではわからないことも多くあり、
お客様が言ったことを信用するしかない場合があります。
もちろん、あきらかに言っていることがおかしい場合は、
手法を変えたりしますけど。
ただ、眼に問題がある場合、日によって度数が変動することがあります。
例えば、コンタクトの不正使用、手術、交通事故など。
その場合は、メガネの問題ではなく、眼科へ行く必要がでてきます。
まとめ
掛けていられない程でないなら、メガネは購入してから1週間程度、慣れてもらう方が良いです。
それでも慣れない場合は、購入店に相談してください。
メガネが合わない理由は様々なので、メガネを作製して、
掛けてもらうことで、初めてわかることもあります。
次は『レンズを1種類または全部ではなく、数種類に絞って提案する理由』について