遠近レンズには見たい距離で種類がある?
最近、マスクをするせいで、メガネが曇りやすくなってます。
そこで、曇りにくいレンズが役に立ちます。
ただ、このレンズは傷つきやすいという欠点もよく聞きます。
この点において、購入をためらっている方も多いと思いますが、
レンズコートが剥がれているメガネを使用されている方もよく見受けられます。
それに比べたら、はるかに強いし、体感的にどこまで傷つくのかは人によるかと。
今回は、防曇コートはどんなもので、何と比べて傷つきやすいのかを。
通常のレンズコートの構造と曇る理由
レンズは基材(樹脂素材)の上に、ハードコート・反射防止コート、
さらにマルチコートと呼ばれるコートが何層も重なっています。
このコートの構造により、反射防止・ブルーライトカット・
撥水・防水・防汚・防傷・静電気防止などの
機能がつきます。
レンズが曇る理由は、撥水コートにあります。
表面が水を弾くため、目に見えにくい小さな水滴ができます。
その水滴が曇りとして認識されます。
例えると、ガラス表面に霧吹きを使うと、
水が水玉状になりますが、それがさらに細かくなった状態
と思ってもらえたら。
曇りにくいレンズコートの構造と、曇らない理由
曇りにくいレンズの場合、基材の上に、
ハードコート・反射防止コート・防曇コートの3種類が使われており、
通常のレンズよりもコートが少なくなっています。
レンズが曇らない理由は、防曇コートにあります。
防曇コートは表面がスポンジのような凹凸があるコートと
想像してもらうとわかりやすいと思います。
例えると、布の表面に霧吹きを使うと、水が均等に染み渡ります。
この均等に染み渡ることで、曇らないという現象が起きます。
通常のレンズと比べて、防曇コートの欠点は?
大きな欠点は傷つきやすい、染み渡るという2点だと思います。
まず、傷つきやすいという点ですが、実際に紙やすりで削ってみました。
もちろん、標準のコートでも紙やすりを使えば傷つきますが、
多少は弱い感じはありました。
ただ、既製品のサングラスなどに使用されているレンズは
ノンコートや、ハードコートのみが多く、
それに比べたら強いです。
そのため、傷つきやすいというのは、
あくまでも専門店が使用するレンズの標準以上のコートと比べてです。
また、染み渡るという点は防曇という点ではメリットがあるものの、
汚れも染みてしまう可能性があります。
そのため、標準のレンズコートと違い、
専用の眼鏡拭きで拭き取る必要があります。
撥水コートと防曇コートは同時に使用できないのか?
撥水コートの防滴・防汚・耐傷、防曇コートの防曇が両立できれば
かなり使い勝手の良いレンズになると思います。
ただ、撥水コートは汚れや水を弾き、防曇コートは水を浸透させます。
仮に撥水コートの上に防曇コートを重ねた場合、撥水される前に防曇コートに浸透します。
また、防曇コートの上に撥水コートを重ねた場合、浸透する前には撥水されます。
このように、機能的に矛盾があり、物理的に両立できないことがわかるかと。
ただし、昔の防曇コートと比べると、コートとしての機能はかなり良くなっており、
今後も良くなっていくとは思います。
将来的には、撥水と防曇を両立したレンズが誕生するのを期待してます。
まとめ
・防曇コートが傷やすいのは、あくまでも専門店の標準レンズコートと比べて。
・ノンコートや、ハードコートのみの既製品サングラスよりは傷に強い。
・撥水コートと防曇コートは両立できない。
次は『外と室内で、モノの色が違って見えるのは?』について