同じ度数、同じPD(瞳孔間距離)なのに、見え方が違う?
コントラストカラーという、同じ度数でも、よりモノをはっきりと見せる色のレンズがあり、
それについての質問はよくあります。
コラム書いてると、なかなかネタがなくなってくるので、
これを知りたいなどの質問をいただけるのは、大変ありがたいです。
あくまでわかる範囲までですけど。
コントラストとは?
コントラストという名前を聞くと、何となくわかる方も多いんじゃないかと。
簡単に言うと、明るさや色の対比と思ってもらったら良いと思います。
明暗や色の差があるものは、モノの輪郭がはっきりとし、
良く見える、わかりやすいと思います。
例えば、白地に黒い点、暗い赤と明るい水色などを思い浮かべてもらえれば。
コントラストカラーとは?
別コラムにて、可視光線について説明しましたが、
可視光線は、約380~約780nmの光を言指し、
色としては紫・藍・青・緑・黄・橙・赤に分けられます
(定義は色々あるので、おおよそです)。
コントラストカラーのレンズは特定の波長のカットすることで、
明暗や色のコントラスト比を調整し、
よりくっきりとモノを見せるためのカラーレンズになります。
身近なコントラストカラー?
イメージが付きにくいので、身近なコントラストカラー(?)を
考えてみます。
例えば、SNSをさせる方なら、画像を編集する際、
コントラストを変化させる機能を見たことがあると思います。
また、ゴルフをされる方なら、黄色などの色がついたボールを
使った方が青空に飛んで行っても見えやすいのでは?
パソコンなら、ブルーライトカット機能を使うと、
少し見えやすくなりませんか?
他には、明るい外と、暗い部屋で、ろうそくを使うと、どちらの炎がはっきりと
見えるか想像してもらっても良いかと。
カラーレンズは暗くなるから見えにくくならないか?
イメージはそうですが、実際には一部の濃いカラーを除き、『明るい≠見えやすい』『暗い≠見えにくい』はないと思います。
真っ暗な部屋でスマホを触る際、画面が明るすぎると見えにくい。
逆に明るい太陽の下でスマホを見ると、暗いと見えにくくなります。
そのため、自分に合った明るさにする方がほとんどではないでしょうか?
明るさも色も、自分が見やすいように調整すると快適かと。
コントラストカラーは、どんな人が使ったら効果が高い?
多くの人は、赤・青・緑の3色を認識してますが、この感度がばらつくのが原因の一つかなと。
色を認識するのは錐体細胞ですが、これが年齢とともに減少することがあります。
要は加齢性で色弱になると思ってもらっても良いかと。
また、白内障や手術によって、眩しさを感じやすくなることもあります。
そのため、高齢者の方はコントラストカラーを使用した方が、見えやすいという方が
多くおられます。
逆に若い方になると、あまり違いがわからないという方も多くおられます。
そのため、度数だけであまり視力が出ない方には、キャリアカラーを装用してもらって、
自身で確認してもらうと良いかと。
ただ、眼に異常があって気づかない場合も多いため、高齢になれば、定期的に眼科へ
受診することをお勧めします。
眼科は眼を診断・治療する、眼鏡店は生活に支障がないようなメガネを提供すると、
目的が違うので、メガネだけに頼ろうとすると、後々、ご本人が困ることも多いです。
若い方なら、ゴルフする人などには良いと思います。
ただ、サングラスの方が、眩しさを取るので、こちらも装用テストをしてみてから、
検討したら良いかと。
生まれつき色弱の人にも良い?
おそらく、特定の波長を抑えることで、感度を合わせるために見えやすくなるんだろうと、
推測はできますけど、まだよくわかってないというのが本当のところかなと。
眼科医の先生方も意見が違うので。
また、コントラストカラーではなく、もっと濃く色が入ったものがあります。
本当に普通の人と同じような色が見えているかはわかりませんが、
色の区別はできるようになることはあるみたいです。
実際のところ、色弱のためのレンズがあるとは言い難いものの、
ご本人が使って見えやすく、色の区別がつくのなら、
それも有りじゃないかと、個人的には思います。
まとめ
・コントラストカラーは明暗や色の差によって、モノをはっきりさせる
・高齢者の方は装用テストで確認しても良いかと
・若い方ならキャリアカラーより、サングラスを使った方が良いかも
・眩しさやコントラストがわかりにくくなったら、眼科への受診も
次は『検眼するため、5m先の視標を使う理由』について