硝子の記念碑 【サンドブラスト ガラス モニュメント】
スリガラスと型板ガラスの違いは、「表面のキズ加工」と「凹凸模様加工」という製造方法にあります。
サンドブラストによるスリガラスは光を拡散し白く見え、水に濡れると透明に近づく性質があります。
一方、型板ガラスはロールアウト製法で模様を転写し、光を通しながら視線を遮る建築用板ガラスです。
原稿書きの息抜きに、ガラスに関するQ\&Aを読んでいると、
『スリガラス』と『型板ガラス』の違いについての質問がとても多いことに気づきました。
一見似ているようで、実はまったく違うこの2つ。
今回はその違いを、現場目線で分かりやすくご紹介します。
スリガラスとは・・・
スリガラスは、ガラスの表面に細かいキズをつけることで
白っぽく不透明に仕上げたガラスです。
加工方法としては、
サンドブラストで砂(研磨材)を吹き付ける
金属ブラシやワイヤーで表面を荒らす
といった方法があります。
特徴として、水に濡れると透明に近づく性質があります。
そのため、お風呂場など水気の多い場所にはあまり向いていません。
■ 建築用スリガラスの加工について
建築用のスリガラスは、金剛砂などを吹き付けて
表面に細かいキズをつけて仕上げられています。
薬品による腐食加工(エッチング)もありますが、
大規模な設備が必要になるため、
ガラス工房ではサンドブラストによる加工が主流です。
■ メーカー規格品との違い(現場視点)
メーカー品のスリガラスは非常に目が細かく均一ですが、
この仕上がりを見ると
ワイヤーなどで均一に処理している可能性が高いと感じます
(※ここは現場からの推測です)
■ メーカーの説明
旭硝子(現 AGC)の説明では、
> 透明なガラスの片面を金剛砂と金属ブラシで不透明に加工した板ガラス。
> 視線を遮りながら、やわらかい光を均一に取り入れる。
とされています。
つまり「光は通すが、視線はぼかすガラス」です。
■ 実際の制作例
↑
羽の部分をスリガラス状に仕上げることで、
白っぽく柔らかい印象にしています。
あえてフロスト加工ではなくスリ加工を選んだのは、
フロストだと半透明になりすぎるためです。
額の中に収める用途であれば、
汚れの心配も少なく問題なく使えます。
型板ガラスとは・・・
型板ガラスは、ガラスの表面に模様の凹凸をつけて
視線を遮るガラスです。
製造方法は「ロールアウト製法」と呼ばれるもので、
■ ロールアウト製法
模様付きのローラーと、模様のないローラーの間に
溶けたガラスを通して成形します。
その結果、
ガラス表面に凹凸模様が転写されます
■ スリガラスとの大きな違い
項目 スリガラス 型板ガラス
加工
表面にキズ 表面に凹凸
見え方
白っぽくなる 透明+歪み
濡れた時
透明になる ほぼ変化なし
■ 現在の状況
以前はさまざまなデザインの型板ガラスがありましたが、
現在の国産品は
* 梨地(なしじ)
* 霞(かすみ)
などが中心になっています。
ただし、古いガラス屋さんの倉庫には
かわいいレトロ柄が眠っていることもあります。
■ 型板風フロスト加工(応用例)


※参照↓
旭硝子
本来の型板ガラスは「透明+凹凸」ですが、
フロスト加工でそれに近い表現をすることも可能です。
【まとめ】
* スリガラスは「キズで白くする」
* 型板ガラスは「凹凸でぼかす」
似ているようで、作り方も見え方もまったく違います。
用途によって適したガラスは変わりますので、
選ぶ際の参考にしてみてください。
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