見えない心に寄り添うために、親が持つべき“観る眼”とは

中光雅紀

中光雅紀

テーマ:解決のための視点

声なき声を聴くために観る


わが子の痛みに寄り添えるためには、

「見えないものを観る眼」が求められます。



心は臓器ではありませんので、見えません。

生理学的に脳を解剖したからとて、

子どもが感じている心の痛みを

そこに発見することはできません。



だからこそ、

見えるものだけしか認識しない態度では、

痛みに共感できようはずがありません。



「観る」であって「見る」 でないのは、

「見る」は感覚器官の目が見ているだけで、

意志がなければ見えていません。



「観る」は、心の眼で観ているのです。

「見えないものを観る」というのは、

背景から読み取っていく。

観察洞察していくということです。



観音さまがありますね。

観音というのは、観世音菩薩の略です。

世音(衆生の声)を観て(聴いて)

救済する仏さまのことです。

大慈大悲の妙智力といって、

慈悲(母心)の象徴です。



学校に行っていないことや

働いていないことだけを見て、

「いいかげんにしなさい!心配かけないで!」

ではなく、

わが子の声無き声を読み取っていくのです。

人はひとりでは生きられない

「見えないものを観る眼」を育てることができる

魔法の言葉をお教えしましょう。

「お蔭さまで、ありがとうございます」です。

お蔭さまというのが、

背景(に居る人たち、諸条件、環境)です。



私たちは、

見えないところの多くのものから

支えられ生きています。

それらのすべてに感謝し、

決して一人では生きてはいけないことの自覚

が大切です。



「お蔭さまで、ありがとうございます」

とかねてから口に出す習慣をもっていますと、

自然と見えない背景にまで

心を配る姿勢が身につきます。



私がこの言葉を提唱しているもう一つの理由は、

ストレス学説を提唱した

カナダのハンス・セリエ博士が、

ストレスに克つ方法として、

「それは東洋の感謝の原理です」

と述べたことに起因します。



日本流で言えば、

これが“お蔭さま”の思想なのです。

生かされている生命に支えられて生きている

ことへの感謝(エコロジー)をベースに、

あたりまえのことをも与えられた恵み

と感謝できる心性、

即ち人間だけが持ち得る“霊性”という

まさに人間らしさを発揮し得れば、

ひきこもりのみならず、

現代人の心の荒廃を

食い止めることが出来ると確信します。

心がまえが向き合う態度を決める

これまで多くのご家庭と関わる中で感じるのは、

無意識の心がまえが、

知らず知らずのうちに親子の関係性に

影響しているという点です。



たとえば、

「助けてもらっている」「支えられている」

といった実感がなかなかもてないくらい、

親御さん自身の心に余裕がなくなっている

場合があります。



そうした状態では、

「なんとか子どもを変えなければ」

という思いばかりが強くなりすぎたり、

本来は時間のかかる子どもの歩みを、

待つことがとても苦しく感じられて

しまうこともあります。



その結果、

子どもが言葉にできないでいる気持ちに

気づきにくくなったり、

「ここまでやってきたのに、どうして」

という思いが、心の中で積み重なってしまい、

つい愚痴が出てしまうことも少なくありません。



これは親御さんの人格や努力の問題ではなく、

それだけ必死に、真剣に

子どもと向き合ってこられた証でもあります。



「愚痴」という言葉は、

もともと「智に蒙昧で愚か」という意味ですが、

智恵をはたらかせて、

愚痴が出ないようにしていきましょう。

「愚痴・責任転嫁・自己正当化」は、

確実に状況を悪化させます。

わが子の前に自然の子

子どもは植物のように、環境を整え、

それぞれの個性を活かし

育てていくものだと思います。



決して親の都合

子どもの個性を埋没させてはならないのです。



循環と調和が自律的に保たれた

大自然に対する謙虚さを失った人類が、

地球規模の環境破壊を招いてしまいました。



大自然の恵みを受け

生かされていることへの自覚と感謝

もてない親御さんほど、

自然の子であるわが子を無意識に

支配、コントロールしようとしてしまうのです。

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中光雅紀
専門家

中光雅紀(不登校・ひきこもり支援者(家族心理教育コンサルタント))

NPO法人地球家族エコロジー協会

トラウマの視点からひきこもりの原因を見える化していくアプローチを行い、そのもがきのプロセスから人間としての成長を果たし、ひきこもりから脱却。新しい自分に生まれ変わるような変化をサポートしていきます。

中光雅紀プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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