【第17回】AIに「それ、本当?」と聞いていますか? ― AI時代に必要な疑う力

佐々木康仁

佐々木康仁

テーマ:生成AI


生成AIを使っていると、ときどき感心することがあります。

何を聞いても、

とても自然に答えてくれる。
文章もしっかりしている。
説明も分かりやすい。
しかも、自信満々です(笑)。


すると私たちは、つい思ってしまいます。

「ここまでちゃんと説明しているんだから、正しいだろう。」

でも、ちょっと待ってください。

AIは間違えることがあります。

しかも厄介なのは、

「もっともらしく間違えることがある」

ということです。

今回は、生成AIを使ううえで私がとても大切だと思っている、

「それ、本当?」

と疑ってみる力について考えてみたいと思います。

AIは何でも知っているわけではない

生成AIを初めて使ったとき、

私も驚きました。

パソコンのこと。
仕事のこと。
マーケティング。
教育。
英語。
家電製品。


いろいろ質問しても答えてくれます。

「すごいな、何でも知っているな。」

そう思います。

しかし、使い続けていると分かってきます。

AIは、

何でも正確に知っているわけではありません。
情報が古いこともあります。
質問の意味を取り違えることもあります。
数字を間違えることもあります。


そして、ときには事実ではない情報を、あたかも事実のように説明してしまうこともあります。

一番怖いのは「自然な文章」


例えばAIが、

「分かりません。」

と答えてくれれば、こちらも確認します。

ところが実際には、

きれいな文章で、

理由まで付けて説明してくれることがあります。

これが少し怖いところです。

文章が上手だから、

内容まで正しいように感じてしまう。

でも、

「文章が自然であること」と、
「情報が正しいこと」は、

まったく別の話です。

ここは生成AIを使うときに、ぜひ覚えておきたいポイントです。

私も「本当?」と思うことがあります


私は毎日のように生成AIを使っています。

だからこそ、

「あれ?」

と思うこともあります。

自分がよく知っている分野についてAIに質問すると、

「いや、それはちょっと違うぞ」

と気づくことがあります。

ところが、

自分がまったく知らない分野だったらどうでしょう。

間違っていても、

気づかない可能性があります。

ここが重要です。

知らないからAIに聞いているのに、知らないから間違いにも気づけない。

これは少し困ります。

では、どうすればいいのか


私はAIの答えを疑うとき、

まずAI自身にもう一度聞くことがあります。

「それは本当ですか?」
「根拠はありますか?」
「反対の情報はありませんか?」
「もう一度確認してください。」


こう聞くだけでも、回答が変わることがあります。

ただし、

ここで注意が必要です。

AIに、

「本当に正しい?」

と聞いて、

「はい、正しいです。」

と言われたからといって、

それで確認終了ではありません(笑)。

大切なことは「元の情報」を見ること


仕事で使う重要な情報。
商品の仕様。
法律や制度。
補助金。
料金。
医療や健康に関する情報。
最新ニュース。


こうした情報は、

できるだけ公式サイトや公的機関、メーカーなどの一次情報まで確認することが大切です。

例えば商品の仕様なら
AIの説明だけで判断せずメーカー公式サイトを見る。

補助金なら、
自治体の公式情報を見る。

AIは、

「どこを調べればいいのか」を見つけるところまで手伝ってもらう。

そして最後は自分でも確認する。

私は、この使い分けが大切だと思っています。

AIを疑うことは、AIを信用しないことではない


ここは誤解してほしくないところです。

私は、

「AIは信用できない」

と言いたいわけではありません。

私自身、毎日使っています。

むしろ非常に頼りにしています。

でも、

頼ることと、鵜呑みにすることは違います。

これは人間でも同じです。

専門家から聞いた話でも、
重要なことなら別の情報も確認する。

インターネットの記事でも、
誰が書いたのかを見る。

AIだから特別なのではありません。

情報を扱うときの基本は同じなのだと思います。

「疑う力」は悪いことではない


日本語で「疑う」と言うと、

少し悪いイメージがあります。

でも私が言っている「疑う」は、

相手を信用しないという意味ではありません。

「本当にそうなのかな?」

と一度考えてみることです。

AIがこう言った。
だから正しい。

ではなく、

AIはこう言っている。
では、自分でも確認してみよう。

この小さな違いが、とても大切だと思います。

子どもたちには、もっと重要になる


これからの子どもたちは、

おそらく私たち以上にAIを使うようになるでしょう。

宿題。
調べ学習。
作文。
プログラミング。


さまざまな場面でAIが身近になります。

そこで必要なのは、

AIを禁止することではないと思います。

むしろ、

「AIが言ったことも間違っているかもしれないよ」

と教えること。

そして、

「じゃあ、どうやって確かめよう?」

と一緒に考えること。

これもこれからの情報教育の一つになるのではないでしょうか。

Today's English Phrase


"Is that really true?"
(それ、本当?)


今回のテーマそのものです。

難しい英語ではありません。

AIから答えが返ってきたとき、

たまには、

"Is that really true?"

と聞いてみる。

そしてAIだけでなく、

自分自身にも問いかけてみる。

そんな習慣を持っておきたいと思います。

最後に


AIは、とても便利です。

とても賢い。

そして、これからさらに進化していくでしょう。

だからこそ、

人間側にも必要になる力があります。

それが、

「疑う力」と「確かめる力」です。

AIに質問する。
答えをもらう。
そこで終わらない。

「それ、本当?」

と一度立ち止まる。

必要なら一次情報を確認する。

そして、

最後は自分で判断する。

私はこれからのAI活用で、

この習慣がますます重要になると思っています。

AIを疑うから、AIを使わない。

ではありません。

AIを上手に使い続けるために、AIを疑う。

一見矛盾しているようですが、

これも私が考える、

「ヒューマンAIバランス」

の一つなのかもしれません。

次回は、


【第18回】AIの答えが自分と違ったら、あなたはどうしますか?

について考えてみたいと思います。

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佐々木康仁
専門家

佐々木康仁(ITコンサルタント)

株式会社CNCコンサルティング

対面と非対面を組み合わせた独自のマーケティング手法、ChatGPTを活用するための基礎的な講習、小学校などでのICT教育支援を事業の柱とする。数々の職業を経験し“現場感覚”でサポートできるのが強み。

佐々木康仁プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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