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コラム

過労死等防止対策白書が発行

2016年10月20日

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: 労働時間

ここ最近、マスコミ等を賑わせている広告代理店電通の過労死事件。
東大卒の電通女性新入社員が自殺した件としてご存知の方も
多いのではないでしょうか。
電通は1991年にも過労死した社員がいたなど長時間労働について
問題視されていました。
労働基準監督署も何回か調査に入っており、その事件以降、時間外
労働や安全配慮義務について会社は力を入れていました。
それでも今回のような事件が起きたので、やっぱり会社の体質は変わって
いなかったのか、業界特有の悪しき習慣など色々と思うところもあるかと
思います。
そんな中、厚生労働省から「過労死等防止対策白書」が発行されました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000138529.html
最近の労働基準監督署の調査では、時間外労働が45時間を超えると
「時間外労働を45時間以内に抑えられる対策を講じなさい」と指導が
入ります。
この背景には45時間を超えて、80時間、100時間の時間外労働を
している人には過労が認められ、心臓疾患、脳疾患、精神疾患など
身体に異常をもたらすことが確認されているからです。
厚生労働省は、将来的に、過労死等をゼロとするために、次の目標の
早期達成を目指しています。

1.週労働時間60時間以上の雇用者の割合を5%以下(平成32年まで)

2.年次有給休暇取得率を70%以上(平成32年まで)

3.メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上
  (平成29年まで)

ただ単に時間外労働を減らせだけではなく、トップ自らの方針の発表
業務の見直し、機械化など次のステージに進むことが必要ですね。

この記事を書いたプロ

北出慎吾

社会保険労務士として企業の成長に寄り添う人事労務のプロ

北出慎吾(北出経営労務事務所)

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