残業を拒否する社員に対しての対応

北出慎吾

北出慎吾

おはようございます。
ワクワクアイデアを考えるとニヤニヤしちゃう
福井の人事コンサルタント・社会保険労務士の北出慎吾です。

ある会の集まりでアイデアを出してもらうんですが、
そのメンバーのアイデアを言う時の表情、ものすごくいいんです。ニヤニヤしてる~!!
やっぱりアイデアは楽しくないとね(笑)

さて、それでは今日もメルマガお付き合いくださいませ!
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      残業を拒否する社員に対しての対応
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繁忙期や納期対応、お客様の要望によって残業が必要なことが出てきますよね。
その場合、社員に「今日残業できる?」とお願いして残業をしてもらうことが多いと思います。
通常このようなパターンで問題になるケースはあまりないのですが、
先日あるお客様から次のような相談がありました。

「納期対応で間に合わせるために社員に残業を命じたのだけど
 『今日は残業はできません』と言って帰ってしましました。
 その後、もう1回同じようなことで残業の拒否があったんですが、
 どのような対応すべきでしょうか。この社員だけ残業しないということが
 社内に浸透するとよくないと思うのですが、、、」

※残業を時間外労働と以下読み替えます。

まず、労働基準法では、
「労働者に1週間について40時間、1日について8時間を超えて労働させてはならない」と
定められています。
1週40時間、1日8時間というのがいわゆる法律で定めらた「法定労働時間」です。
この法定労働時間を超えて時間外労働をしてもらうために
「時間外、休日労働に関する協定書(36協定)」というものを労働基準監督署に提出します。
この協定書は会社と労働者代表間で「時間外労働、休日労働をさせることができる」と
締結したものなので、この提出があれば労働基準法違反とはなりません。
また就業規則や労働契約書に時間外労働に関する記載が定められていることが必要となります。
これらが定められていた上で、会社による時間外労働の命令に背いた場合には
懲戒処分の対象となります。

判例(H製作所武蔵工場事件 最高裁)では
1.就業規則に時間外労働に関する記載が定められている
2.労働者代表との「36協定」が締結され、労働基準監督署に届けられている
3.労働契約書に時間外労働に関する契約が定められている
4.会社の時間外労働命令には合理性がある
5.始末書の提出の拒否等の対応で懲戒解雇を実施したが、懲戒解雇は権利の濫用には当たらない
の理由で懲戒処分としての懲戒解雇が有効となったのです。

今回の判例は極端な例として「懲戒解雇」となりましたが、
時間外労働の拒否により何らかの処分は可能ということになります。
しかしながら、最近は「36協定」が違法に作成、届け出されていることから
「36協定」そのものを無効とする判例も存在しますので
そのあたりは注意してくださいませ。

※労働者代表が民主的に選ばれていないなど
ご不明点等があればいつでもご連絡くださいませ!


【編集後記】
最近密かにお風呂上りに腹筋を続けています。
あともう少しで継続1ヶ月。腹筋が割れるまで頑張る(笑)

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北出慎吾
専門家

北出慎吾(社会保険労務士)

北出経営労務事務所

顧問契約(労働・社会保険の書類作成、手続き代行)や給与計算業務だけではなく、会社を発展させ、リスクから守る就業規則の作成、人事評価制度の構築や社員研修などを得意としている。返済不要の助成金提案も好評。

北出慎吾プロは福井テレビが厳正なる審査をした登録専門家です

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