「私が手づくりした刺繍に額縁を作ってください・・・。」
「2階のミニキッチンのガス台を使わなくなったんです。」
「ガス台の上に簡易テーブルを置き、食べ物や飲み物を置けるような感じにしたいのです。」
と、新居浜市・K様よりお問い合わせをいただきました。
特注家具の製作前
この写真は、K様のミニキッチンのガス台です。
このガス台を被いかぶせるようなテーブルを作っていきます。
特注家具の製作中①/材料の木取り~仕口加工
引き出しの側板に使っている “ほうの木” を使い、テーブルの脚になるヶ所を木取り後、仕口の加工をしました。
仕口とは、木と木を接合するための加工です。
天板になるヶ所には、12mm厚の合板を用意しました。
特注家具の製作中②/圧着作業
愛用のソマックス製T型クランプやジュニアFクランプを多用して、圧着作業を進めました。
圧着作業は、接着剤を仕口ヶ所へ入れて、接合ヶ所に隙間が空かないように、組み上げていきます。
接着剤を入れて、しばらくすると接着剤の硬化が始まりますので、素早くしなくてはいけませんので、とっても緊張します。
圧着作業に組み上げができた状態です。
今回作っているテーブルと当て木の間にナイロンを挟んでいるのがポイントです。
約12時間後に、完全乾燥しますので、次の工程に進みます。
特注家具の製作中③/目地払い作業
完成度の高い家具を作る場合は、少し長く木取りして圧着するのが基本です。
また、どんなに几帳面に圧着しても、微妙な目地(微妙な段差)は出ることもあります。
この写真が、目地(微妙な段差)です。これは、木取り時に考えて目地(微妙な段差)をつけました。
目地は、手かんなにて平らになるまで、作業していきます。
目地払いができた状態です。
このように、目地(微妙な段差)を払い、面取り作業までしました。
強度を考えて、ウラ面には、補強のための桟木を貼りつけました。
特注家具の製作中④/研磨作業
マキタ製アイロン型サンダーを使い、研磨していきました。
アイロン型のサンダーを使うと、角の隅まで便利に研磨できます。
研磨紙は、♯100 → ♯240を使いました。
特注家具の製作中⑤/植物性オイル仕上げ
テーブルの上には、食べ物や飲み物を置かれるとお聞きしていましたので、
ドイツ製植物性オイル(オスモ&エーデル製)を2回塗り後、ワックスクリーナーにて仕上げしました。
特注家具の製作後
ガス台の上に、簡易テーブルを設置させていただきました。
植物性オイルの色は、窓の額縁の色とのバランスを考えて、チェリー色にて仕上げました。
壁の角との直角も合い、きれいに仕上がりました。
壁との隙間も無くきれいに仕上がり、K様からもお喜びのメッセージをいただき感謝いたします。
K様、ご依頼いただきありがとうございました。土岐泰弘
「当店は、“めんどくさい系” の家具専門店です。」
既製品というのは、家具に限らず。全体の過半数の方に受け入れられやすく作っています。
超高齢社会(人口の21%が、65歳以上)の現在、
「既製品では、使いにくいです・・・。」
「既製品では、サイズが合いません・・・。」
「既製品だと、入れたいものが、ちゃんと入りません・・・。」
といわれて、特注家具を作る方が増えています。
当店では、「直す・リノベーションする・作る」など、“めんどくさい系” の専門店です。
「家具で困っている」という方がおられましたら、お気軽にお問い合わせください。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。土岐泰弘