わずかな違い

池田正一

池田正一

テーマ:質屋

さて今日は「わずかな違い」というお題です。

ここの所、かなり年代物だと思われるお品物をお持ちになるお客様が増えたような気がします。

例えば、このようなお品物です。


プラチナと14金
プラチナと14金のネックレス
買取年月日 : 令和3年5月25日
パール : --
買取重量 : --
買取価格 : 15,000円



シルバー
シルバー925のネックレス 鑑別書有り
買取年月日 : 令和3年5月25日
パール : --
買取重量 : --
買取価格 : 20,000円



なぜ年代物だと感じるかというと、プラチナと14金のネックレスにはPtという刻印しかありませんでした。
これは、昔、プラチナ表記として使われていたもので、この表記があるものはPt850以下の含有率のお品物として査定を行っております。
現在では、Pt850、900、950などの表記に変わっている為、Ptのみの表記だけだと「ずいぶん古いお品物なんだなぁ」と思う訳です。

このような、ずいぶん古いお品物が時を経て買取にお持ちになるのですが、買った時は思いもしなかったと思われますが、同じようなお品物でも買取価格に差が出ます。

それは「鑑別書の有無」です。

パール自体の品質・大きさはほぼ同等ですので、あとは素材の違いとなりますが、プラチナと14金の素材の組み合わせとシルバーであれば、もちろんプラチナと14金の素材の組み合わせの方が高価な素材となります。

しかしながら、シルバーのお品物には鑑別書が付いており、この鑑別書がお品物への信頼度を高めている為、シルバーのネックレスの方が高く買い取らせて頂けました。

時代によって金がもてはやされる時とプラチナがもてはやされる場合がありますが、それでもやはりシルバーよりは金・プラチナの方が断然高価です。

なのに、上述のような買取価格となるのですから、いつの時代でも「鑑別書」の強さは変わらないのですね。
わずかな違いが差を生むという好例だと思います。




それではまた、次のコラムでお会いしましょう。







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