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コラム

質物の保管設備

2014年11月25日

テーマ:質屋

コラムカテゴリ:くらし

長野で震度6弱の地震があったようですね(執筆時11/22)。
被災された方々には心からお見舞い申しあげると共に、普及作業に尽力されている皆様には、安全に留意され、ご活躍されることをお祈りいたします。

福島の震災以来、地震の規模が大きくなったように思います。
震度5や震度6が、ごく普通に起こってしまうようになりました。
ですので、ある程度、震度の大きな地震には、慣れて、しまったのですが、いくら慣れても、津波の心配があるのかどうか、これが大変気になる所ですね。
震度よりもこちらの方が重要かもしれません。
なので、「津波の心配なし」という速報が出ると、ホッとします。

さて、日本では、このような大きな地震が起きても、そう簡単に建物が崩れる事はありません。
阪神大震災を契機に、建築基準が厳しくなり、阪神大震災以降の建物は、それ以前の建物に比べ、相当強くなっているのです。

では、我々、質屋はと言いますと、建物そのものは、建築基準の法令に従って建てられているのですが、建物に関する質屋ならではの法令もあります。

それは、
質屋営業法(保管設備)
第七条  公安委員会は、火災、盗難等の予防のため必要があると認めるときは、質屋の設けるべき質物の保管設備について、一定の基準を定めることができる
という法令です。

これは、質屋が皆様からお預かりしたお品物(質草)を保管する設備、つまり、質屋の「蔵」について、法令によりその蔵の建築基準が決められている、という事なのです。

この蔵の建築基準は、都道府県によって違うのですが、愛媛県はといいますと、このように定められています。
1 規模及び構造
質物の保管設備(以下「保管設備」という。)の大きさ及び構造は、その営業の内容に応じて適正なものでなければならない。
2 営業所との距離の制限
保管設備は、営業所と同一の敷地内に設けなければならない。ただし、やむを得ない事情がある場合は、近接する他の敷地内に設けることができる。
3 防湿構造
保管設備の内部は、壁及び床を板張り構造とするなどの防湿上の措置を講じなければならない。
4 防火設備
(1) 保管設備の主要構造部は、次のいずれかに該当する構造でなければならない。
以下、省略。

と、このように、保管設備の基準が決められており、この基準に従って建築された保管設備で、皆様からお預かりしたお品物を保管しているのです。
この基準の中には「ねずみの侵入防止設備」なんていう、なんとも微笑ましい基準もあります。


お話を冒頭の長野の地震に戻しますが、地震に対する備え、これは私自身も含めてのお話ですが、皆様、十分に気をつけて備えてください。
私も、ちょっと、蔵の状態をチェックしてみる事にします。


少しでも、皆様の暮らしのお役に立てれば幸いです。
それでは、また、次回コラムでお会いしましょう。





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この記事を書いたプロ

池田正一

質屋・鑑定のプロ

池田正一(有限会社池田質舗)

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