総選挙後の値動き
さて、今日は、「来年の金価格」についてお話したいと思います。
10月も半ばに差し掛かり、いよいよ今年もあと…なんて言い回しがちらほら聞かれるようになりました。
「来年のことを言うと鬼が笑う」なんて言いますが、今回のコラムは来年の金価格についてのお話です。
先日、アメリカで量的金融緩和縮小が見送りとなりました。これにより、「当面、経済状況はこのまま変化無し」という事になっていると思います。
しかし、このアメリカでの量的金融緩和の縮小は、既定路線であるようですので、あとは、「いつ行うか」に注目すべきだと思います。
また、シリアでの情勢が不安定になっており、アメリカが介入するのではないかとの見方がされていました。しかし、当面、アメリカが武力介入するようには進まず、このこともまた、「当面、経済状況はこのまま変化無し」という要素だと思います。
ざっくりと、私が注目していた懸念材料を述べてみましたが、どうやら年内はこのままの経済状況で進むようです。
では、来年はと言いますと、金相場は下落するのではないかと思っています。アメリカでの量的金融緩和の縮小は、長期金利の上昇を招くハズです。この金利の上昇は、金価格の下落を招く要因になります。
とは言え、何も、金価格はアメリカ一国の金融状況だけで決まる訳ではありません。「需給バランス」や「安全資産への資金逃避」というような要因も金価格に関わってきます。特に、「安全資産への資金逃避」という要因は、金価格を上げる要因になりますので、シリアなどの政情不安により、金価格を「上げる」出来事が起こる可能性も十分あります。
しかし、政情不安など、「起こるかどうか分からない」要因について、やきもきしていてもいけませんので、そういった事は、起きる前後で判断するとして、必ず起きる「アメリカでの量的金融緩和の縮小」に注目すべきだと思います。
米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、12月で退任なのだそうです。シナリオとしては、量的緩和を始めたバーナンキ議長が12月の退任に合わせて、量的緩和を終わらせるというシナリオが綺麗だと思います。
ただ、今現在(執筆時10/14)、アメリカではデフォルト云々で騒がしくなっています。このデフォルトどうこう自体はある程度の期間で終わるという見方が一般的ですので、大丈夫だと思うのですが、シリアへの介入にしろ、議会運営にしろ、オバマ大統領の決定力不足が露呈していますので、この辺りは注意が必要だと思っています。
色々と書きましたが、いずれにせよ、アメリカの量的金融緩和の縮小に注目です。
少しでも、皆様の暮らしのお役に立てれば幸いです。
それでは、また、次回コラムでお会いしましょう。
有限会社池田質舗