アベノミクスと質屋

池田正一

池田正一

テーマ:質屋

さて、今日は、「アベノミクスと質屋」についてお話したいと思います。
皆様もニュースなどでご覧の通り、株価が上がったり下がったり…、円が安くなったり高くなったり…、何かと経済環境が騒がしくなってきました。このコラムでも、経済状況について何度か触れた事があったと思います。
今回は、いわゆる「アベノミクス」について、質屋である我々がどのように見ているのか書いてみたいと思います。

私ども質屋は、「ブランド品」の買取や「金プラチナ貴金属」の買取を主な業務としています。
この「ブランド品」はいわゆる「モノ」として捉えており、また、「金プラチナ貴金属」、特に「金」については、「カネ」として捉える事が出来ます。但し、「金」については、「ゴールド」という特有の価値を有していますので、「カネ=銭」という意味で捉える訳にはいかない部分があると思っています。
では、「金」についてはちょっとややこしいので、ここでは「モノ」について注目してみたいと思います。

アベノミクスでは、従来の「円高株安」を改め、「円安株高」にもっていこうとしています。また、経済の足かせとなっていた「デフレ」を克服し、「ゆるやかなインフレ」=「リフレ」へと経済状況を転換しようとしています。

では、このようなアベノミクスの取組みが「モノ」にどういった影響を及ぼすかと言うと、簡単に言うと、「モノ」の値段が上がります。先日、「円安でヴィトンが再値上げ」という記事がYahooに出ていましたが、このように「モノ」の値段は上がります(逆に、相対的には「カネ」の価値は下がります)。
一部、ニュースなどでブランド品が売れ始めた、とか高級腕時計が売れ始めた…などと報道されていましたが、「カネ」よりは「モノ」へと価値がシフトしていくのがアベノミクスの方向性だと考えています。

ですので、これからは、「お金」よりは「モノ」という流れが起きると思います。


いかがでしたでしょうか。
ちなみに、ルイ・ヴィトンでは、フランス本国の価格設定と日本での価格設定を、「1:1.25」と定めています。これは日本で25%高く売ろうとしている、という事です。ルイ・ヴィトンというブランド価値を維持する為の施策らしいのですが、確かにこの施策は成功していますね。

少しでも、皆様の暮らしのお役に立てれば幸いです。
それでは、また、次回コラムでお会いしましょう。


有限会社池田質舗

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