令和8年度税制改正:基礎控除等の見直し <浦安市川の中小企業支援コラム>
タワマン節税を巡る令和4年の最高裁判決を契機に、令和6年1月1日よりマンションの相続税評価額の計算ルールが大幅に改正されましたが、それでも、相続直前の不動産購入による過度な節税策が継続しているため、令和8年度の税制改正では、この歪みの是正措置が講じられましたので、以下にて取り上げたいと思います。
改正の背景
以下のような事例が散見された。
① 亡くなる2年8カ月前に賃貸用マンションを約21億円で購入。一方、相続税評価額は約4.2億円で80%もの乖離があった。当該不動産の収益性が評価額には反映されていないのが、主因。
② 贈与者は「不動産小口化商品」を3千万円で購入し、子に贈与。贈与税の評価額は480万円と、現金贈与に比し、84%もの評価額の乖離があった。子はやがて3千万円で売却した。
改正の内容
主要な改正点は以下の通り。
①課税時期前5年以内に対価を伴う取引により取得又は新築をした一定の貸付用不動産については、課税時期における通常の取引価額に相当する金額によって評価する。但し、課税上の弊害がない限り、被相続人等が取得等をした貸付用不動産に係る取得価額を基に地価の変動等を考慮して計算した価額の80%で評価することが出来る。
②「小口化された貸付用不動産」の相続・贈与については、取得時期にかかわらず、課税時期における販売会社等による適正な売買実例価格、適正な処分・買取価格等を参酌して算定した「通常の取引価額に相当する金額」によって評価する。
③課税時期については、令和9年1月1日以降に相続・贈与により取得する財産の評価について適用する。
留意点
主要な留意点は以下の通り。
①今回の見直しによる改正を通達に定める日までに、被相続人等が同日の5年前から所有している土地の上に家屋を新築・建築中の場合には、従前の通り評価するとされており、通達の発意遺日(通達に定める日)はいつか、今後注意してゆく必要がある。
②地価の変動等の考慮方法を含め、具体的な計算方法については改正通達を待つ必要がある。
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