令和6年度税制改正 外形標準課税の改正 <浦安市川の中小企業支援コラム>
揉めに揉めた予算案は辛うじて年度内成立を確実としたものの、令和6年度税制改正法案は予算関連法案として別途審議されることになります。今回は、その中から、中小企業のM&Aを強力に支援するための中小企業事業再編投資損失準備金の拡充を、以下にて取り上げたいと思います。
改正の趣旨
成長意欲のある中堅・中小企業が、複数の中小企業を子会社化し、グループ一体となって飛躍的な成長を遂げることが期待される中、グループ化に向けて複数回のM&Aを実施する場合、簿外債務リスクや経営統合リスクといった減損リスクが課題となるが、グループ化に向けた複数回M&Aを集中的に後押しするため、準備金の積立率(現法70%以下)や据置期間(現法5年間)を深堀りする新たな枠を創設する必要がある。
改正点
産業競争力強化法の改正を前提に、同法の改正法の施行の日から令和9年3月31 日までの間に産業競争力強化法の特別事業再編計画(仮称)の認定を受けた認定特別事業再編事業者(仮称)であるものが、その認定に係る特別事業再編計画に従って他の法人の株式等の取得(購入による取得に限る)をし、かつ、これをその取得の日を含む事業年度終了の日まで引き続き有している場合(その株式等の取得価額が100 億円を超える金額又は1億円に満たない金額である場合及び一定の表明保証保険契約を締結している場合を除く)において、その株式等の価格の低落による損失に備えるため、その株式等の取得価額に次の株式等の区分に応じそれぞれ次の割合を乗じた金額以下の金額を中小企業事業再編投資損失準備金として積み立てたときは、その積み立てた金額は、その事業年度において損金算入できる措置を加える。
① その認定に係る特別事業再編計画に従って最初に取得をした株式等 90%
② 2回目以降の株式等 100%
この準備金は、その株式等の全部又は一部を有しなくなった場合、その株式等の帳簿価額を減額した場合等において取り崩すほか、その積み立てた事業年度終了の日の翌日から10 年を経過した日を含む事業年度から5年間でその経過した準備金残高の均等額を取崩し、益金算入する。
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