第二創業:僕が勝ったわけじゃない、真実が勝った!  <浦安・市川の中小企業支援コラム>

和泉俊郎

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テーマ:コロナ危機を生き抜く!

フォーブスジャパン11月号は、先行きの不透明感が高まる世界で持続的に成長して行ける企業はどこかAIに算出させ、未来の成長企業ランキングを記事にしています。1位に輝いたのは富士フィルムホールディングス。 コロナ禍で難局と格闘する多くの中小企業経営者に第二創業の成功者たる古森会長の至言を、以下要約、抜粋して紹介させて頂きます。

何としてでも生き延びなければならない

私が社長に就任した2000年は、営業利益のうち約6割を写真用フィルム関連が占めていた。ところが、この年をピークに写真用フィルムの売り上げは、毎年25~30%のペースで下降した。その理由は、急激なデジタル化の到来で、世の中のデジタル化の波及速度は、私達の予想をはるかに超えていた。ピークからわずか5年でそれまで高収益を誇った主力事業が赤字に転落した。弊社の約7万3000人の社員とその家族の人生が、私の双肩に掛かっていた何としてでも生き延びなければならない。そのために何をやるべきか。それを熟慮し、断固たる決意を持って、徹底的に無駄を削ぎ落とす大幅な構造改革に着手した。

この危機を乗り越えられなければ死ぬ”覚悟

一方、技術の棚卸しをやり、競争力のあるシーズ(種)は何か、それをどんな市場や商品に応用すべきなのかを洗い出した。06年には先進研究所を設立し、ここにエレクトロニクス、化学、光学など様々な分野の研究者を集結させた。革新を起こすには、専門家が自分の領域を深掘りするだけでは不十分で、分野の枠を超えた研究の融合こそが必須という判断で、その中から医薬や化粧品等への取組が産まれた。多角化へ舵を切ったときは、寝ても覚めても会社のことばかり考えて、”この危機を乗り越えられなければ死ぬ”覚悟で取り組んだ。

儲かるというのは、世の中の為になることをすると云うこと

儲かるというのは、世の中の為になることをする、為になるものを作る、或いは他の人より優れたものを作ると云うことだ。それを、ズルをしないで、フェアにやる。それが結局、一番ペイする。「一番大事なこと」が分かったら、あとは何が何でもそれをやり抜く。ほとんどの場合、真理、真実と云うのは明かだから、それに基づいてやっただけの話。僕が勝った訳じゃない。真実が勝った。

未解決の課題に挑戦せよ!

これから注力するのは医薬品とメディカル機器。薬に関する歴史はないけれども、他社にはないような粒子を制御する技術もあるし、化学者もいる。薬剤をリポソームと云う微粒子に包むことで、届けたい臓器にだけ、届けたいタイミングで薬を届け、薬効を上げる、これはうちの領域、一番得意とするところで、ここには未解決の課題が沢山ある。


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