妊活の令和と昭和の違い
40代になると、妊活や不妊の話題は少しデリケートになります。
病院に通っても、つい「私の体のせいかも」と考えてしまいがちですが、
実は、不妊の原因の約半分は男性側にもあるといわれています。
これは責めるという意味ではなく、
「夫婦で一緒に体を整えていくことが、一番の近道」ということです。
男性の体も“年齢の変化”がある
男性も40代になると、少しずつ体の変化が現れます。
仕事のストレス、睡眠不足、飲酒、運動不足…。
こうした積み重ねが、精子の数や動き、質に影響します。
医学的には、精子をつくる力は年齢とともにゆるやかに低下し、
酸化ストレスなどによって精子のDNAが傷つきやすくなることがわかっています。
つまり、「男性も体を整えることが大切」なのです。
⸻
下半身を温めるといいって聞くけど、睾丸は冷やしたほうがいいの
この質問、とてもよく出ます。
そして、答えは「どちらも正しい」です。
医学的な考え方
精子は、体温より2〜3℃低い温度(34〜35℃くらい)
で一番よく作られます。
だから、睾丸は体の外にあって、温度を自分で調整できるようになっています。
ですから、
・サウナや熱すぎるお風呂に長く入る
・膝の上でノートパソコンを使う
・ピッタリした下着やズボンを長時間着る
こういった習慣は、精子づくりにはあまり良くありません。
「睾丸そのものを温めすぎない」ことが大事なのです。
⸻
中医学(漢方)の考え方
一方で、「下半身を温める」とは、
お腹・腰・足など、血流やエネルギーの流れを良くするという意味です。
冷えがあると、骨盤内の血流が悪くなり、
精巣へ栄養や酸素が届きにくくなります。
つまり、「温める」は“体のめぐりを整える”ことを指しています。
だから、
・下腹部や腰を温める
・足元を冷やさない
・湯船につかる(40℃前後で10分ほど)
こうした“体を整える温め方”はとても良いのです。
⸻
「温めすぎない」「冷やしすぎない」がちょうどいい
次のように分けて考えるとわかりやすいです。
部位ケアの仕方理由
腰・下腹部温めてOK血流が良くなりホルモンも整いやすい
足先・ふくらはぎ温めてOK体全体の巡りをサポート
睾丸冷やさず、蒸らさず精子に最適な温度を保つため
つまり、下半身全体の血流は良くして、
精巣(睾丸)は自然な温度を保つようにするのが理想的です。
⸻
男性に伝えたい「今日からできる3つのこと」
1.お風呂は40℃前後で10〜15分
熱すぎず、長く入りすぎないように。
2.下着は通気性のいい素材に
ブリーフよりもトランクスタイプがおすすめです。
3.パソコンやスマホを膝の上に置かない
熱がこもって精巣の温度が上がりやすくなります。
これだけでも、かなり違います。
⸻
“冷え”を取ると、心も軽くなる
中医学では、体の冷えは「気(エネルギー)」の流れを止めると考えます。
冷えがあると、体だけでなく、心も重くなりやすい。
気の流れが良くなると、
「なんだか最近、気持ちが穏やかになった」
「以前より疲れにくくなった」
そんな変化が感じられます。
体を温めることは、心を前向きにすることでもあるのです。
⸻
女性から伝えるときのポイント
男性は「責められている」と感じると、
防御的になりやすい傾向があります。
だから、
「あなたも体を整えた方がいいよ」ではなく、
「一緒に整えてみよう」
「二人でできることを増やしたい」
という言い方が自然です。
妊活は“女性が頑張るもの”ではなく、
“夫婦で整えるもの”だと伝えてください。
⸻
不妊治療経験者の私から40代女性へ
私も不妊治療を経験した夫として、心からお伝えしたいのは、
「男性は自分の体を過信していることが多い」ということです。
でも、正しい知識と小さな工夫で、
精子の質や体の巡りは確実に変わります。
そして、夫婦で一緒に取り組む時間は、
不妊治療を“つらい期間”ではなく、“未来を作る期間”に変えてくれます。
⸻
まとめ
•下半身を温める=体の巡りを整えること
•睾丸は冷やしすぎず、温めすぎずが理想
•夫婦で整える時間が、妊娠への一番の近道
⸻
無料体質チェック・ご夫婦相談
「くすりの厚生会」では、
ご夫婦の体質に合わせた不妊・妊活サポートを行っています。
・初回カウンセリングは無料(予約制)
・ご夫婦での相談OK
・オンライン相談も対応
→ 体質チェック・無料相談はこちらから



