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eGFR(推算糸球体濾過量)とは?
eGFR(推算糸球体濾過量)は、腎臓が血液をどれだけ効率よくろ過できているかを示す指標です。腎臓は、体の中の老廃物や余分な水分を取り除き、体外に排出する役割を持っています。eGFRの数値を知ることで、腎臓の健康状態を簡単に把握することができます。
eGFRの計算方法
eGFRは、血液検査で得られる「クレアチニン」という物質の量を基に計算されます。クレアチニンは筋肉から生成される老廃物で、腎臓が正常に機能していれば尿として排出されます。eGFRの計算には以下の要素が影響します:
・年齢: 年を取ると、腎臓の機能が少しずつ低下します。
・性別: 男性と女性では筋肉量が異なるため、クレアチニンの基準値も異なります。
・体重・体格: 筋肉が多い人はクレアチニンの値が高くなる傾向があります。
これらの情報を組み合わせて、eGFRが推算されます。
eGFRの数値でわかることと症状の進行
eGFRの数値が示すのは、腎臓の働きの良し悪しです。この数値が下がると、腎臓の機能が低下していることを意味します。ここでは、eGFRの数値とともに、腎臓の状態や体に現れる症状を時系列で解説します。
eGFR 90以上:正常な腎機能
・説明: 腎臓が健康で、正常に機能している状態です。
・症状: 特に症状はありません。腎臓は老廃物をしっかりとろ過しています。
eGFR 60-89:軽度の腎機能低下
・説明: 腎臓の機能が少し低下している状態です。
・症状: ほとんどの場合、目立った症状はありません。しかし、腎臓の働きが少し鈍くなっていることがあり、将来的に腎臓病のリスクが高まります。
eGFR 30-59:中等度の腎機能低下
・説明: 腎臓の機能がかなり低下してきています。
・症状:
・むくみ(特に足や顔):腎臓が余分な水分を排出しにくくなるため。
・倦怠感:体に老廃物がたまりやすくなり、疲れやすくなります。
・高血圧:腎臓が塩分を排出しにくくなるため、血圧が上がります。
・尿の異常:尿の回数が増えたり、泡立ちが見られることがあります。
eGFR 15-29:重度の腎機能低下
・説明: 腎臓の働きが非常に低下している状態です。
・症状:
・強いむくみ:体に水分がたまりやすくなります。
・息切れ:体内の余分な液体が肺にたまり、呼吸が苦しくなることがあります。
・食欲不振:老廃物が体内にたまり、食欲が減ることがあります。
・吐き気や嘔吐:体内の毒素が原因で気分が悪くなります。
・集中力の低下:老廃物が脳に影響を及ぼし、注意力が低下します。
eGFR 15未満:腎不全
・説明: 腎臓がほとんど機能していない状態です。透析や腎移植が必要になることがあります。
・症状:
・極度の倦怠感:体にたまった老廃物が全身に影響を与え、疲労感が強くなります。
・息切れや胸痛:余分な水分が心臓や肺に影響を及ぼすことがあります。
・極度のむくみ:手足や顔が特にむくみます。
・食欲不振と体重減少:食欲がなくなり、体重が減少します。
・尿が出ない、または非常に少ない:腎臓が尿を作る能力を失っているためです。
eGFRが悪化する原因
eGFRが低下する原因はさまざまです。以下はその主な原因です:
1.高血圧: 血圧が高いと腎臓の血管に負担がかかり、機能が低下することがあります。
2.糖尿病: 血糖値が高いと腎臓のろ過機能が損なわれることがあります。
3.肥満: 体重が増えると腎臓に負担がかかりやすくなります。
4.喫煙: 喫煙は腎臓の血流を悪くし、機能低下の原因となります。
5.薬物乱用: 一部の薬物やサプリメントは腎臓に負担をかけることがあります。
6.遺伝的要因: 家族に腎臓病の歴史があると、リスクが高まることがあります。
まとめ
eGFRは、腎臓の健康を測るための重要な指標です。定期的な健康診断でこの数値をチェックし、腎臓の状態を知ることが大切です。もしeGFRが低下していることがわかった場合は、早めに医師と相談し、適切な治療や生活習慣の改善を行いましょう。腎臓は健康を維持するために非常に重要な臓器ですので、日常生活の中でその健康を意識しましょう。
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