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ライフプランって何?という方に一例をご紹介します。

土田茂

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テーマ:ライフプラン

こんにちは、秋田のファイナンシャルプランナー、土田です。

度々、ライフプランの必要性を述べていますが、正直ライフプランって何?という方もいらっしゃるということですので、違う言葉も必要かなと思っている今日この頃です(汗)

そんな中で老後資金に限定した、ライフプランをライフプランという言葉抜きで説明している記事に出会えましたのでご紹介します(笑)

日経新聞2024/09/06Web版「公的年金「不足感」への対処法」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB27AGZ0X20C24A8000000/

以下引用
私たちの老後で心配なのは、現在予想されている公的年金の支給額では足りないのではないかということである。厚生労働省の資料では、厚生年金支給額の平均値は男性16.3万円、女性10.5万円である(2022年度)。世帯で夫と妻がこの金額をそれぞれもらうと26.8万円になる。ゆとりある老後の生活費は毎月どれぐらい必要かを尋ねると34万円程度なので、約7万円の収入の上積みが必要となる計算だ。
この不足を賄う手段は①働き続ける②金融所得を得る③事業所得を得る――という3つになるだろう。そうでなければ貯蓄を取り崩すか、家族か公的な援助を受けることになる。現実的には難しい選択といえる。
多くの人が選択しているのは①である。近年は本人の希望があれば継続雇用ができる体制になっている。総務省「家計調査」(総世帯)を調べると、世帯主が65歳以上の世帯で勤労している割合は、03年15.1%→13年15.0%→18年22.5%→23年25.0%と上昇している。
このデータはもう一方で働いていない世帯が多いことも示している。健康状態や意欲の問題もあって働けない人は相当に多いのだろう。世帯主が70歳以上になると、勤労者の割合は14.2%へと低下する(23年)。

私たちが老後に備え収入源を考えるときには、まず働けるうちはなるべく働き続けるしかないのだが、もしも働けなくなった場合は別に収入源を求めるしかない。十分に貯蓄を積み上げるという方法もあるだろうが、貯蓄が少なくなると強い不安に襲われる。なるべく高利回りで運用収入を稼ぎたいと思う。
よく聞くのは運用資産の利回りを4%にして同時に資産の4%分を取り崩して生活するという説である。早期リタイアで暮らすFIRE(ファイヤー)という流儀だそうだ。しかし米国ならば成り立つとしても、日本では4%の利回りで資産残高を増やし続けることは難しい。預金金利はせいぜい0.1〜0.5%、長期国債で約1%、株式の平均配当利回りは約2%といったところだ。
2人以上世帯で60歳代の金融資産は2447万円(24年3月末、家計調査)である。このうち預金残高は1516万円。有価証券が455万円である。仮に預金利回りが0.5%で、有価証券の配当利回りが2%とすると、金融所得は年間16.7万円(毎月1.4万円)に過ぎない。ポートフォリオで有価証券を2倍(910万円)にしてその分預金残高を減らすと、金融収入は年間23.5万円(毎月2.0万円)に増える。それでも十分な金融所得は得られない。
そこで4%のインカムゲインを得るために米国の長期国債に有価証券分(910万円)を回す方法で再検討してみた。すると金融所得を年間41.7万円(毎月3.5万円)に増やすことはできた。しかし、このシミュレーションは税金を加味していない。また米国債も米連邦準備理事会(FRB)の利下げが9月に始まろうとしていて、長期で4%という利回りは稼げなくなってきている。金融所得をインカムゲインとして得ることも、徐々に難しくなっているのが実情だ。
日銀は金利正常化の方針を当面続けていくと予想されるが、預金の利回りはそれほど上がらないだろう。長期金利も1%前後からは上昇しても1.20〜1.50%くらいにとどまる。これは政府債務残高が膨らみ、あまり長期金利が上がると債務発散のリスクがあるため、日銀自身も先々の政策金利を1%以上に上げるのは難しいと思われるからだ。中長期的に考えても短期・長期の金利水準は物価上昇率を上回ることができないとみられる。日本の低金利は10〜20年間は続くと筆者は考えている。
となると預金や円債で運用する限り、インフレによって実質的価値が減価していく圧力を否応なく受けてしまうという結論に至る。これを回避するためにインカムゲインを十分得ようとするならば、ドルなどの外貨運用へとシフトするか、円であっても事業所得を追求するしかないという見解となる。
引用終わり

記事では、公的年金の不足分を何で補うかについて、
①働き続ける
②金融所得を得る
③事業所得を得る
の3つの選択肢で述べています。



その中で下のような図表を活用しているのですが、正にこの準備に必要な情報がライフプランになります。

ライフプランがないと、年金の不足額が具体的になりません。
記事では公的年金の平均受給額をベースとし、ゆとりある老後生活費もアンケートを基にしていますが、当然両方とも一人一人違います。

自分がどんな老後生活をしたいかが、ゆとりある老後生活費のリアルな額ですし、公的年金も今の計算という不確定なものにはなりますが、計算することで自分のリアルな数字になります。

結果、自分の考える老後生活における不足額が出ます(寿命は読めませんが)ので、この年金不足を補う所得を何で作るかもより具体的になります。

記事では平均的な数字を基にして、月7万円の不足と計算していますが、仮に65歳から100歳までの35年間とすると、7万円×12か月×35年=2940万円となります。

つまり、所得として7万円用意できればもちろん良いですが、記事にない選択肢としては65歳までに2940万円を用意するということでも対応できるということです。(勿論物価上昇など他の要素も検討する必要がありますが)
そしてこの資金も運用しながら取り崩すことでよりゆとりある生活も可能でしょう。

また、ライフプランとして70歳までは働きたいということであれば、健康状態や職能を身につける(キャリアプラン)など注意するところはあるものの、自分が希望する老後生活としての選択肢になるでしょう。

記事にはライフプランという言葉はないものの、若いころから戦略的に考えることを勧めており、私流(というかFP的には)にはそれが「ライフプラン」ということになります。

図表を見ると、人的資本(関係資本、人脈など人的ネットワーク)のリターンとあり、これも金融資本と同様時間が掛かるものですので、若い内から意識的に取り組むことと思います。定年後開業したいという方は意識的に行っていることですが、そうでなくとも趣味。生きがい創りの観点からも重要ですね。

これをご覧頂いたあなたも、ぜひこういった観点からも「ライフプラン」について考えてみてはいかがでしょうか?

FPと一緒に考えてみたいという方はこちらからお問合せください。

今日もありがとうございました。

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土田茂
専門家

土田茂(ファイナンシャルプランナー)

ライフ・デザイン・ラボ

顧客のライフプラン実現に向け、目に見えないお金の問題の解決をサポートする専門家です。公的な制度は勿論、様々な金融商品や情報を活用して、保険だけ運用だけの「部分最適化」ではなく「全体最適化」を行います。

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