今の「当たり前」がそうでなくなる時代。だからこそのライフプラン。
こんにちは、秋田のファイナンシャルプランナー、土田です。
最低賃金がどんどん上がっていますが、今年も秋田県も大幅に上がりましたね。
国が目安とした50円増に対し、秋田県は54円増の951円となりました。
私が高校生の時は520円だったかと思いますので、正直羨ましいと思ってしまいますが、その分物価も上がっていますからね。お金の価値がどんどん下がっている事の証明にもなります。
さて、この最低賃金は10月から適用となるのですが、それと同時に社会保険制度も変わります。
日経新聞Web版「会社が築く年収の壁「保険料負担嫌い就業調整」に注意」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD285KS0Y4A820C2000000/
以下引用
週20時間以上勤務の短時間労働者でも、月収8万8000円(年換算106万円)以上、2カ月超の勤務などの条件で厚生年金に加入できる対象企業が、従業員数「101人以上」から10月以降は「51人以上」に拡大される。ただ保険料の折半負担を嫌う会社側が、加入対象とならないよう働き手に就業調整を事実上促すケースもみられる。会社主導で築かれる「年収の壁」には注意が必要だ。
会社員の夫に扶養されていて厚生年金保険料の支払い義務がない第3号被保険者のパートは、厚生年金に加入すると保険料負担が発生する。これを避けようと勤務時間や収入を抑えて厚生年金加入を避けるケースがある。
厚生年金に加入すれば当然、将来厚生年金が受給できる。女性は長寿なので通常は生涯の厚生年金受給額が保険料を上回る。病気やけがの際に給与の3分の2がもらえる傷病手当金など、保障が手厚い会社の健康保険の対象にもなる。
壁を越えるならば、勤務時間を伸ばすなどして大きく越える方が有利だ。東京都が働き方などを考えるために設置した「東京くらし方会議」の試算では、31歳で出産退職して41歳で再就職、65歳まで働く場合、年収300万円だと生涯の手取りが1億2700万円になる。厚生年金加入を避けようと年収100万円で働く場合を4000万円上回る。再就職後の手取りの差が約3000万円、厚生年金が約1000万円だ。
もちろん目先の手取りが大切な場合、厚生年金加入を避けざるを得ないケースはある。しかし厚生年金加入のメリットを十分知らないまま就業調整してしまう人も多い。さらに、これまであまり指摘されてこなかったのは、保険料の折半負担を避けたい会社側が、従業員の厚生年金加入を事実上、抑制しようとする動きだ。
引用終わり
記事では、勤務時間を1日3時間55分としたパート募集のチラシの例や、実際に就業調整(勤務時間を減らして欲しいという企業からの要望)について記載があり、企業側に寄り添う記事ではないのですが、厚生年金や健康保険は労使折半のため、企業側にしてみれば、売上が増える訳ではないのに、最低賃金も上がり、社会保険の負担も重なるのは死活問題にもなります。
少し大きな規模のスーパーやサービス業などはパートの比率も大きく、扶養の範囲で働きたいという主婦のニーズを事業に取り込んで経営しているという企業も多くありますから、この10月からの制度改正は非常に頭を悩ませている問題でしょう。
国としては、社会保障制度が、高齢者を現役世代が支える制度であり、少子高齢化と長寿化で年々社会保障の赤字が拡大しているため、今まで徴収していた方だけでなく、扶養に入っていて社会保険料を納めていなかった層を加入者として財源を少しでも良くしたいということなのでしょうから、今後もこういった動きは強まりそうです。
また、社会保障制度の改正は増税よりも反対が出ないことや、選挙で投票率も高い高齢者にはあまり関係がないことのためやり易いという側面もあるでしょうね。
とはいえ、ライフプランを作成すると共働きの方が当然収入も高く、年金収入も高くなるため安定するのも事実です。
※中には奥様がどのくらいの収入があればライフプランが達成できるかをご相談にいらっしゃるケースもあります。
優先順位は価値観によりますので一概には言えませんが、このご時世、共働きで若い内から資産形成をスタートする方が圧倒的に経済面でよいことには変わりません。
資産形成の方法もiDeCoがいいのか、NISAが良いのか、他の方法が良いのかもライフプランや価値観によって変わります。
長年悩んでいたという方もご相談にいらっしゃいますが、早めに対処した方が絶対的に良いです。※間違いがあれば正せますし、時間は戻らないので。
今後も国の政策は負担が大きくなるものになり易い社会状況ですので、漠然とした不安がある方は早目にご相談下さい。
ご相談はこちらからどうぞ。
今日もありがとうございました。