「人って、変われるんですか」
学習塾に対して一般的に持たれているイメージは・・・
「進学塾」=「入試対策」 「補習塾」=「定期テスト対策」
だと思います。
しかし、いま学習塾を取り巻く環境が大きく変わってきており、
学習塾業界自体の存続も、危うくなっているといわれています。
ここで、私なりの外的要因・内的要因の主たるものと、
それによって生じたことを、まとめておきます。
1.外部要因のポイントや問題点(主要7点)
1)少子化による生徒数の減少
2)高校全入状態の常態化
3)物価高による教育娯楽費への支出割合低下
4)オンライン・タブレット学習による教室指導離れ
5)「個別指導トレンド」の定着(※県・地域によって異なる)
6)習い事、大会参加などによるスケジュール調整の難航
7)共働きによる送迎の難しさ
2.内部要因のポイントや問題点(主要7点)
1)学習塾経営者の高齢化
2)事業継承の難しさ(ソフトがメインであるがゆえに)
3)物価高によるハード面のコスト上昇
4)人件費などのソフト面にのコスト上昇
5)深刻な人員不足(条件に合う講師が集まらない)
6)ICT化さらにはDX化推進の是非が不明な業種
7)急速な社会変化に対応できない経営者のマインド転換
3.これらによって生じたこと(主要5点)
1)大人数による集団一斉授業の不成立
2)事業継承・事業継続困難による廃業・閉業
3)通塾控え、受講科目の追加履修控え
4)月謝値上げ控えによる収支バランスの乱れ
5)多角経営・異業種混在などによる経営強化
しっかり見つめていけばいくほど、
あまりプラスの要素が出てこないのです。
「入試対策」といっても、
入試自体に競争原理が働かない状況が生まれています。
また「定期テスト対策」といっても、
スマホやタブレットで済ませたり、大会などの
日程で全くテスト勉強ができなかったりするので、
塾に通うという選択肢すら生まれづらくなっています。
ここまでくると、
もはや学習塾は
必要のないものになってしまったのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。
断言できます。
では、必要なものだとするのならば、
これからの学習塾に求められるものとは、
いったい何なのでしょうか。
私はこれまで25年以上、
学習塾業界で働いてきましたが、
実は、いまほど学習塾が必要だと思うときは
ありませんでした。
つまり、いまこそ学習塾が最も必要なときに
来ているのだと思うのです。
(次回へ続く)