Mybestpro Members

一関港プロは秋田テレビが厳正なる審査をした登録専門家です

学習塾業界の岐路に立ち、未来を臨む【後編】

一関港

一関港

学習塾がいま、なぜ必要なのか。
私なりに思うことをまとめてみました。

深刻な「学力格差」の拡大


理由はこれだけです!!
要因は2つあります。

要因1 コロナ禍という外的要因


コロナ禍以来、学力格差が拡大していくのは
教育の現場で今も痛感させられています。
これは「過去完了」ではなく「現在完了進行形」です。

塾でも家でも、どこであっても
確実に学ぶ姿勢のある生徒は
学びに対して常に貪欲でした。
だからこそ、貴重な機会を逃さず
学力をしっかり養成できていたのです。

しかし、それ以外の生徒たちは
型のある学びの空間がない
「自己責任」の世界にあったため
当然ながら学びは
不十分なものになっていきました。

高校入試の結果等でも明らかなように
学力格差は、コロナ禍前よりも
確実に大きくなっています。

秋田の場合は、それ以外の要因も相まって
格差拡大が、確実に続いて止まりません。

要因2 寛容さの代償

コロナ禍は、ときに「寛容さ」を与え、
生きにくい時代の中でも
何とか生活できるような工夫を生み出す
時間にもなりました。

オンラインやタブレットなどが生活の
中に当たり前のように入り込み、
いろいろなものが手軽に入手でき、
ライフスタイルの選択肢も広がり、
良い点にもたくさん気づけました。

あくまで持論ですが
学習塾の業界においては
それは学力上位者にとって
非常に有益だったと思います。
他方で、学力上位者以外にとっては
基礎基本の定着が悪くなったり
集団生活がしにくくなったり
文字を自分で書いたり、物を作ったり
するなどの自らの手で再現する機会が
確実に減ってしまっています。


利便性の向上自体は望ましいことですが、
確実に、生徒たちの「再現機会の喪失」
が、いまも進んでいます。

この「再現機会の喪失」こそが 学力格差の最大要因だと思うのです。

再現性を高めるために、わたしたちがすべきこと

1.手本・見本をよく観察する
2.観察したものを書いたり、まとめたりする
3.書いたり、まとめたりしたものを出力する
4.まわりの評価を通して、再現性を更に上げる


この手順は、「学校の当たり前の光景」だった
はずのものです。
これが、ごそっと欠落しているのです。

勿論、学校にばかり「再現機会」を求めるのではなく、
学習塾や家庭教師という業種が、一人ひとりの生徒たちに
再現機会を与えることも、大切なのだと思います。

そして、再現したものを、ちゃんと評価すること
も大切であり、学習塾にもその役割が託されている
と思っています。これが学習塾の存立意義にも
なりうるものだと思っています。

塾という現場は、リアルな空間です。
絶対的にも、客観的にも生徒の状況を把握できます。

大切にしたい「シャープさ」

20年以上
生徒たちの様子を見ていますが
びっくりするぐらいに
「シャープさ」
が生徒たちから消えてきています。

「シャープさ」とは

「ストイックな姿勢」
「貪欲」
「的確な観察力」
「慧眼」
「処理スピード」
「小気味よい会話」
「ワードセンス」

こういったようなものに求められる気がします。

入試の競争原理も働かないし、
無理して高い目標を立てずに
無難に進路を歩んでいく生徒が
確実に増えているのが少子化の現状です。

幸せな人生になる人もいる一方で、
人によっては、それはただの「諦め」とも
見えるときがあります。誰がそれを望んで
いるのかな、本人ではない気がするな、と
思った経験は、学習塾や指導をする皆さん
が誰しも見てきたはずです。

だからこそ、一人ひとりのお子さんの人生を、ほかのお子さんの人生と安易に横並びにせず、 ご家庭のなかで、じっくり考えてください。 お子さんの人生を放任するも、拘束するも、そして応援・支援するのも、最後は保護者の皆さん次第で決まります。 私たちにできることは限られていますが、できることならお子さんの未来が明るく拓けるような、前向きかつ心躍るような気持ちでお手伝いをしていきたいと 思います。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

一関港
専門家

一関港(塾講師)

秋田受験ゼミナール

得意・不得意の把握は勿論、性格や思考傾向を理解した上で生徒一人ひとりと本気で向き合っています。指導方法や指導形態の「最適解」を探り、少人数授業と1:1指導を組み合わせて指導しています。

一関港プロは秋田テレビが厳正なる審査をした登録専門家です

プロのおすすめするコラム

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

国語の力を伸ばし他教科の成績アップを導くプロ

一関港プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼