社会資本のコンバージョン 小牧市旧桃花台線跡地利用への提案

谷口庄一

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テーマ:公共交通とまちづくり

旧桃花台線が全線撤去へ・・・という記事が出ていました.
旧桃花台線とは愛知県小牧市の小牧駅から小牧市東部にある桃花台ニュータウンの桃花台東駅までを結んでいた、新交通システムと言われる高架が主体の路線です.

さまざまな需要予測を読み違っていたり,名古屋への通勤通学のための公共交通として考えた場合の接続の不備などが重なり,1991年3月の開業から2006年10月の14年半で廃線となりました.

ニューヨークにあるウエストサイド線の支線で、マンハッタンのロウワー・ウエスト・サイドで運行されていた2.33kmの高架貨物線が廃線になったのですが,この廃線跡地を市民がネットを活用して活用運動が始まり,「ハイライン」と親しまれている空中緑道としてコンバージョン(再利用)されることになり,結果として付近の治安回復や不動産開発が活性化されたという例があります.

またパリでには「プロムナード・プランテ」という4.5kmの空中遊歩道が整備されていますが,これも1969年までバスティーユとサン・モール間を結んでいた国鉄近郊線が廃線となった高架橋のコンバージョンなのです.煉瓦でつくられた高架下はヴィアデュック・デ・ザール(芸術高架橋)と呼ばれ,ブティックや家具店などが軒を連ねています.

愛知県の管理だから・・・と乗り気でない小牧市でしたが,活用しだいでは大変なまちづくり拠点であり,観光資源となるものを見逃したように思えて残念です.

【参考サイト】
ニューヨーク・ハイライン公式サイト
http://www.thehighline.org/
ヴィアデュック・デ・ザール公式サイト
http://www.leviaducdesarts.com/

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