「それは悲しいことでしょ?」と言われて、つらくなった話 ― ステレオタイプがすれ違いを生むとき ―

先日、あるオンラインのセミナーに
参加したときのことです。
テーマは、問題解決のスキルを学ぶこと。
実務に活かせるヒントを得たいと、
多くの人が参加していました。
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内容自体は、とても有意義で、
学びの多い時間でした。
ただ、最後に少し印象が変わる
出来事がありました。
会の締めくくりとして、
主催している団体の
5周年記念という位置づけで、
団体の人たちが作った歌と
ミュージックビデオが
流れたのです。
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その映像は、
きっと作り手にとっては
大切なものだったのだと思います。
ただ、今回のテーマである
「問題解決のスキル」とは
まったく関係なく、
その場にいる参加者にとって
どのような意味を持つ時間なのかが、
わかりませんでした。
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私の周りには、
その団体のことをよく知らない人や、
純粋に学びを求めて
参加している人もいました。
その方たちにとっては、
その時間が少し置いていかれるような、
そんな感覚もあったのではないかと
想像しました。
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違和感の正体は、
内容の良し悪しではなく、
「この時間は誰のためのものか」を
勘違いしていたことに
あったのだと思います。
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仕事の中でも、
似たようなことは起きやすいものです。
自分たちの思いや、
伝えたいことに意識が向いたとき、
それが相手にとって
どのような意味を持つのかが、
抜け落ちてしまうことがあります。
その結果、
意図せず「自己満足」に
見えてしまうこともあるのかもしれません。
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人に何かを伝えるときに大切なのは、
「自分が伝えたいこと」ではなく、
「相手の目線にたっているか」ということです。
・この場にいる人は誰か
・何を期待して参加しているのか
・この内容は、その期待につながっているか
この問いを持つことで、
伝え方や構成は自然と整っていきます。
せっかくの時間も、
相手の期待とずれてしまうと、
価値としては届きにくくなります。
逆に言えば、
相手の視点に立って整えられた時間は、
それだけで満足度が大きく変わります。
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「この時間は、誰のためのものか」
その問いを忘れずにいることが、
伝わる関わりをつくる
大切な心構えの一つなのかもしれません。


