Day148:【終活】親の“かかりつけ医・薬”をどう管理する?緊急時に命を守るリスト化の方法!

◆コラムの動画版YouTubeを、12/8日月曜日 18:00より配信開始
https://youtu.be/8-FFD_mJ77I
親の終活や見守りを考えるとき、多くの方がまず「介護」「お金」「相続」などの“制度的な準備”に意識が向かいます。しかし、実はもう一つ、見逃されがちな重要テーマがあります。
それが 「つながり(人間関係・地域コミュニティ)」 です。
年齢を重ねるほど、つながりの有無は生活の質を左右します。
孤立すると、心身の衰えが加速し、認知症リスクも高まり、生活意欲そのものが落ちていくことが分かっています。
逆に、
● ほんの少しの会話
● 友人やご近所との関わり
● 地域での役割
こうした“人とのつながり”があるだけで、驚くほど活動量が上がり、元気が長く続きます。
今日は、
「親のつながりをどう守り、どう育てていくか?」
を、3つの視点でまとめます。
1.親の“現在のつながり”を見える化する
まず必要なのは、
「どんな人間関係が残っているのか」
を知ることです。
高齢になるほど、
・誰と連絡を取っているのか
・どんな集まりに行っているのか
・困ったときに頼れる人はいるか
本人も家族も、曖昧になりがちです。
おすすめは、以下の3つを書き出すこと。
① 友人リスト(昔の友人・現在つながる人)
② 近所付き合い(話す相手・挨拶をする相手)
③ コミュニティ参加(サークル・体操教室・自治会・趣味の集まり)
「可視化」すると、
● 途切れている関係
● 守るべき関係
● 新しく作れそうな関係
が自然と見えてきます。
これが次のステップにつながります。
2.“弱いつながり”を維持する工夫をつくる
高齢者にとって、人生を支えるのは強固な友情ではありません。
むしろ、
「軽いつながり・弱いつながり」
が多いほど、生活満足度が高いと言われています。
たとえば
・散歩で会う人
・スーパーで挨拶する人
・公民館で顔を合わせる人
・病院で顔を知っている人
こうした「なんとなく知っている人」の存在が、孤立を防ぎます。
しかし、衰えが始まると、その“弱いつながり”も急に途切れてしまいます。
そこで家族ができる工夫は、次の3つです。
① できるだけ外に出る理由をつくる
散歩・買い物・体操教室・デイサービスなど。「理由」があるほど外へ出やすくなる。
② 役割を持てる場所を探す
受付の手伝い、配り物、植物の世話など。「誰かの役に立つ体験」は高齢者の自信になる。
③ デジタルのつながりを少しだけ取り入れる
LINEの連絡だけでも、友人との関係が維持しやすい。無理に使わせず、使える範囲でOK。
家族が“つながるきっかけ”を一緒につくることで、孤立は確実に防げます。
3.できなくなる前に、“今の仲間”と関係を強化する
親の年齢が75歳を超えると、
「行きたい」と思っていても行けなくなる日が突然来ます。
その前に、「人間関係の筋肉」をしっかり鍛えておくことが大切です。
家族としてできることは…
① 親の友人に家族側から挨拶し“関係の窓口”を持つ
→ 急な病気や入院などで、友人から連絡が入ることがあるため。
② 親のコミュニティの担当者(教室主宰・自治会長など)を知っておく
→ 一時的に休むときも、スムーズに相談ができる。
③ 年に数回は家族+親の友人との小さな交流をつくる
→ 関係が立体的になり、親が参加しやすくなる。
高齢期のつながりは、
「自然にできるものではなく、意識して守るもの」
という時代に入っています。
◆まとめ|“つながりの寿命”が、親の人生の寿命を延ばす
親の友人・地域コミュニティとの関わりは、
介護や相続と同じくらい重要な「終活」の一部です。
● 話す相手がいる
● 行く場所がある
● 待ってくれている人がいる
たったこれだけで、
親の心は安定し、生活のリズムが整い、老いのスピードすら変わります。
家族が少し手を添えるだけで、
親の“人生の後半”は大きく変わります。
今日、できる一歩は、
「親のつながりを書き出してみること」。
ここからすべてが始まります。



