Day155:エンディングノートを書いてもらうきっかけの作り方!

◆コラムの動画版YouTubeを、11/17月曜日 18:00より配信開始!
https://youtu.be/hJ4LFnEYHmg
■はじめに
親が高齢になるほど、病院や薬の管理は複雑になります。
しかし、多くの人が「どこに通っているのか?」「どんな薬を飲んでいるのか?」をきちんと把握できていません。
普段は問題がなくても──
●急に体調を崩したとき
●救急搬送されたとき
●複数の医療機関に通っているとき
●薬の飲み合わせでトラブルが起きそうなとき
こうした場面では “正確な情報” を家族が把握しているかどうか が、親を守る大事なポイントになります。
だからこそ、今日は
「親のかかりつけ医・薬をリスト化して、家族の安心を確保する方法」
についてお伝えしていきます。
■1.なぜ“リスト化”が必要なのか?
●① 高齢者は「複数の病院」に通っている
内科、整形外科、眼科、耳鼻科…
気づくと 5〜7つの診療科に通っている ことも珍しくありません。
しかし医療機関同士は情報を共有していません。
そのため、
・薬の重複
・飲み合わせの悪化
・症状の原因が分かりにくくなる
といった問題が発生します。
●② 本人も“どんな薬を飲んでいるか覚えていない”
高齢者は、
「青い小さい薬」「朝だけ飲む薬」
といった “見た目の情報” で記憶しがちです。
しかし医療側は
薬の名前・容量・回数 の情報が必要。
本人が説明できないと、正確な判断ができず、
誤診や医療トラブルに繋がることも……。
●③ 緊急時は「家族の情報」が命を守る
救急搬送されたとき、医師がまず知りたいのは
「持病・通院先・薬」の情報。
家族が把握していない場合、治療開始が遅れたり、
薬の飲み合わせの危険性を避けられない場合があります。
リスト化は“命を守る備え”そのものです。
■2.まず作るべきリストはこの3つ
① かかりつけ医リスト
以下をまとめておきます。
・病院名・診療科
・医師名
・電話番号
・通院頻度
・主な持病
・病状の特徴・注意点
ポイント:
1枚にまとめれば、家族誰でもすぐに確認できます。
② 薬のリスト
病院や病気ごとにまとめると管理しやすいです。
・薬の名前
・用量・飲む回数
・処方している診療科
・飲む目的
・副作用が出たことは?
・飲み合わせの注意点
薬の袋そのままでは情報が分かりません。
必ず「名前・量・目的」を書き出しましょう。
③ 緊急連絡先リスト
救急時に必要な情報を、家族間で共有します。
・家族の連絡先(第一・第二)
・近所で連絡が取れる人
・かかりつけ薬局
・介護サービス利用の有無
・服薬カレンダーの場所
・お薬手帳の保管場所
■3.情報の集め方|親との話がしづらい場合
「薬の話をすると嫌がる」
「病院情報を教えてくれない」
そんなケースも多いです。
その場合は、次の言葉を使ってください。
●① 「何かあった時に困らないように」
→責めるのではなく“家族の心配”として伝える。
●② 「お母さんの負担を減らしたい」
→管理を任せたい、ではなく“助けたい”と伝える。
●③ 「今すぐじゃなくていいから少しずつ教えて」
→すぐに全部聞き出す必要はなし。
ゆっくりと、信頼関係を崩さない形で進めましょう。
■4.おすすめの管理方法(すぐに実践可能)
●① 紙1枚にまとめて冷蔵庫に貼る
→家族みんなが分かる。
●② 写真を撮ってスマホで共有
→LINEの家族グループに入れておくと便利。
●③ Googleスプレッドシートを使う
→兄弟が離れていてもリアルタイムで更新可能。
●④ お薬手帳アプリの併用
→病院や薬局で自動更新されるので便利。
■5.まとめ|親の安心と家族の安心は“見える化”から
“かかりつけ医・薬のリスト”は、
親の健康管理だけでなく、
家族の負担を減らすための「安心の基盤」です。
・緊急時の判断が早い
・薬の管理がラクになる
・医療トラブルが減る
・親の不安が減る
これは親子双方に大きなメリットがあります。
今日からぜひ、
「ちょっと教えてほしいことがあるんだけど…」
と優しく切り出してみてください。



