Day141:空き家・実家問題をどうする?知らないと損する“5つの選択肢とその後の流れ”!

川元伸一

川元伸一

テーマ:親の終活

Day141
◆コラムの動画版YouTubeを、11/10月曜日 18:00より配信開始!
https://youtu.be/tFVunZNpfx8

親の終活の話題で、避けて通れないテーマの一つが「実家をどうするか?」という問題です。
親が亡くなったあと、誰も住まなくなった家がそのまま放置されるケースは全国的に増加しており、社会問題にもなっています。
今回は、空き家や実家をどうするかを考えるときの「選択肢」と「その後の流れ」について、整理してみましょう。


■ まず現状を整理する ― “3つの基本情報”を確認!

実家をどうするかを決める前に、まず確認すべき基本情報があります。

1:所有者は誰か?
 親の名義なのか、共有名義なのか。名義が複雑な場合は早めに登記簿謄本で確認を。
 相続登記が未了のまま放置されると、将来の売却や活用ができなくなります。

2:土地と建物の状況は?
 老朽化の程度や固定資産税の評価額をチェック。
 倒壊リスクやリフォーム費用を見積もるためにも、専門家の現地調査が有効です。

3:家族の意向を確認する
 「誰かが住むのか」「売却するのか」「残しておきたいのか」――家族の気持ちを聞く場を設けましょう。
 特に兄弟姉妹がいる場合、感情のすれ違いが起こりやすいため、早期の話し合いが大切です。


■ 選択肢①:そのまま住む・リフォームして住む

最もシンプルな選択肢が「住み続ける」または「リフォームして住む」ケースです。
築年数が古い家でも、耐震補強や断熱リフォームで快適に暮らせる場合があります。
親との思い出を大切にしたい人にとっては、心の安心にもつながるでしょう。

ただし、建物の老朽化が進んでいる場合は、リフォーム費用が新築より高くなることも。
自治体によっては「空き家再生補助金」「リフォーム助成金」が用意されているため、地域の制度も確認しましょう。


■ 選択肢②:売却する(現金化)

次に多いのが「売却」という選択。
維持費・固定資産税・草刈り・修繕などの負担を考えると、思い切って手放すのも現実的です。

売却の流れは以下の通りです
① 不動産会社に査定を依頼
② 相続登記が済んでいなければ司法書士に依頼
③ 不動産仲介契約を締結
④ 買主との契約・引き渡し

最近では、古家付き土地としての販売や、空き家専門の不動産会社への買取なども増えています。
感情的な葛藤もありますが、「維持するためのお金」と「思い出を守る方法」を分けて考えると決断しやすくなります。


■ 選択肢③:貸す(賃貸・活用)

近年、注目されているのが「貸す」という方法。
単なる賃貸住宅だけでなく、
・シェアハウス
・高齢者向け住宅
・民泊
・地域交流スペース
など、多様な活用法があります。

ただし、リフォーム費用・入居者管理・トラブル対応などのリスクも。
不動産管理会社や自治体の空き家バンクを活用することで、運営の手間を軽減できます。


■ 選択肢④:解体して更地にする

建物が老朽化し、修繕よりもリスクが大きい場合は「解体」も一つの手。
倒壊や火災の危険を防ぎ、固定資産税の増額を防ぐためにも、早期判断が求められます。

ただし注意点として、更地にすると固定資産税の優遇措置がなくなり、税額が上がることがあります。
売却予定がない場合は、駐車場や家庭菜園として一時活用する方法も考えましょう。


■ 選択肢⑤:行政・専門機関へ相談する

「どうしていいか分からない」「家族がバラバラで話が進まない」――
そんな場合は、専門機関に相談するのが最も確実です。

・市町村の「空き家対策窓口」
・地域の「宅建協会」
・「司法書士」「不動産コンサルタント」
・「終活コンシェルジュ」

など、複数の立場からの意見を聞くことで、選択肢が明確になります。


■ “実家問題”は、感情と現実のバランスが大切!

実家には「家族の思い出」が詰まっています。
だからこそ、単なる不動産として割り切るのが難しいのです。

しかし現実的には、
・管理コストがかかる
・放置すると近隣トラブルになる
・将来の相続人に迷惑をかける
といった問題が避けられません。

大切なのは、「感情」と「現実」の両方に向き合い、家族全員が納得できる選択をすることです。


■ まとめ|“実家をどうするか”を後回しにしない

空き家・実家問題は、早めに話し合うほどトラブルを防げます。
今すぐできる第一歩は、
・所有者と登記を確認する
・家族の意向を共有する
・専門家に相談する
この3つです。

「まだ元気だから」「まだ時間があるから」と先延ばしにせず、
“今”から少しずつ動き出しておくことが、親と子ども、両方の安心につながります。

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川元伸一
専門家

川元伸一(ウェルネス&オンライン起業コンサルタント)

KIS zero株式会社(ケーアイエスゼロ)

45歳以上のウェルネスライフを実現する、健康・起業・終活を支援するコンサルティングを提供。豊富な経営経験に基づくサポートで行動につなげます。運動や食生活、メンタルをテーマにしたオンライン講座も開催。

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