Day079:「正直に話せない…」を乗り越える勇気の持ち方!

信頼される人がやっている“聞き返し方”の技術!
◆はじめに
人との会話で「ちゃんと聞いてくれているな」と感じると、自然と信頼が生まれます。
逆に、どんなに相手の話を黙って聞いていても、「この人、分かってくれていないな」と思われることもあります。
その違いを分けるのが、「聞き返し方」です。
ただ頷くだけでなく、相手の話を“どう受け止めて返すか”によって、信頼関係の深さは大きく変わります。
今日は、信頼される人が実践している「聞き返し方」の3つの技術を紹介します。
①「オウム返し」ではなく“要約返し”をする
「なるほど、それは◯◯ということですね」
この一言があるだけで、相手は「ちゃんと理解してくれてる」と感じます。
多くの人がやりがちなのは、「そうなんですね」「へぇ〜」「分かります」などの“相づち”だけで終わる会話。
相づちは共感のサインにはなりますが、「理解のサイン」にはなりません。
そこで効果的なのが「要約返し」です。
相手の話を、自分の言葉で少し短くまとめて返す——
これだけで“聞いている人”から“理解してくれる人”に格上げされます。
=たとえば:
「上司に相談したのに、話をちゃんと聞いてもらえなかったんです」
→「つまり、“話を遮られた”感じがして嫌だったんですね」
「最近、部下が自分の指示を理解してくれなくて…」
→「伝えたつもりでも、意図がうまく伝わっていない感じですね」
要約返しは、相手の気持ちを“言語化して代弁する”技術でもあります。
だからこそ、相手は「この人は分かってくれる」と感じるのです。
②「質問返し」で“関心”を示す
人は「自分の話を聞いてくれる人」に好意を持ちます。
でも本当の信頼を得るには、ただ聞くだけでなく、関心を向けてくれることが必要です。
そのとき使えるのが「質問返し」です。
質問といっても、尋問のように詰める必要はありません。
相手が話した内容に対して、素直な興味を重ねる質問をするだけで十分です。
=たとえば:
「そうなんですね。そのとき、どんな気持ちでしたか?」
「ということは、その後どうされたんですか?」
「なぜそう思われたんですか?」
質問返しは「もっと知りたい」「あなたに関心がある」というサインになります。
相手は“評価されている”ではなく“理解されようとしている”と感じ、心を開きやすくなります。
ただし、注意点があります。
質問のトーンが「尋問」になってしまうと逆効果。
声のトーンをやわらかく、共感を含んだ表情で投げかけることが大切です。
③「気持ち返し」で“感情”を受け止める
人は「正しい理解」より「気持ちを分かってほしい」と思っています。
だからこそ、相手の感情に焦点を当てた聞き返しが、信頼を深める鍵になります。
=たとえば:
「それはショックでしたね」
「悔しい思いをされたんですね」
「嬉しかったんですね、それは良かった!」
この“気持ち返し”は、カウンセリングやコーチングでも使われる基本技法です。
人の心は、感情を認めてもらったときに初めて落ち着きます。
反対に、理屈で説明されると、どんなに正しくても“否定された”ように感じてしまうのです。
「共感 → 安心 → 信頼」
この流れをつくるのが、聞き返しの本質です。
◉まとめ:信頼は「共感の量」で決まる
聞き返し上手な人ほど、相手の話を“途中で判断しない”傾向があります。
話の正否ではなく、「この人は今、何を感じているのか?」に意識を向けているのです。
相手が安心して話せる空気をつくる——
そのために必要なのは、上手に話す力ではなく、「上手に聞き返す力」。
今日から、ぜひこの3つを意識してみてください。
◆信頼される人の「聞き返し3ステップ」
1: 要約返し:話の要点を自分の言葉で返す
2: 質問返し:関心をもって深掘る
3: 気持ち返し:感情を受け止める
小さな一言の積み重ねが、「この人なら安心して話せる」という信頼を生みます。



