Day106:入院・介護に備える!親の医療・健康情報を今のうちに整理しておこう|終活の第一歩は“健康情報の共有”から!

川元伸一

川元伸一

テーマ:親の終活

Day106
◆コラムの動画版YouTubeを、10/6月曜日 18:00より配信開始!
https://youtu.be/ycByXSPYeaY


■「もしもの時」に慌てないために

親の体調が急変し、救急搬送や入院が必要になったとき――。
多くの人が最初に困るのが「医療情報が分からない」ことです。
どこの病院にかかっているのか、服用している薬は何か、既往歴やアレルギーはあるのか……。
こうした情報が整理されていないと、医師や介護スタッフへの説明に時間がかかり、対応が遅れてしまうこともあります。

つまり、「親の医療・健康情報の整理」は、“終活の第一歩”であり、“家族を守る準備”でもあるのです。


■整理すべき「5つの基本情報」

まずは、最低限まとめておきたい項目を押さえましょう。

① かかりつけ医・病院リスト
 ・内科、整形外科、歯科など、定期的に通院している医療機関名と連絡先
 ・主治医の名前、診察曜日や予約方法なども記載

② 服薬情報
 ・薬の名前、飲むタイミング、量
 ・市販薬・サプリメントも含めて記録
 ・お薬手帳や薬袋の写真をスマホに保存しておくのも便利

③ 病歴・アレルギー
 ・過去の手術や大きな病気、慢性的な症状
 ・食物・薬物アレルギーや副作用の経験も明記

④ 健康保険証・医療証・介護保険証
 ・保険証番号や発行元、市町村の窓口連絡先など
 ・コピーをファイルにまとめ、家族も場所を把握しておく

⑤ 本人の意思(延命治療・入院時の希望)
 ・本人が望む医療方針、治療の優先順位など
 ・「延命治療を望まない」「自宅療養を希望」など、簡単なメモでもOK


■おすすめの整理方法3選

1:紙のファイル方式
 100円ショップでも手に入るクリアファイルで、
 「病院」「薬」「保険証」など項目ごとに分けておくだけでも◎。
 緊急時にはすぐに取り出せる「親の健康ファイル」として活用できます。

2:スマホ・クラウド管理
 LINEのノート機能やGoogleドライブ、iPhoneのメモなどを使い、
 家族共有できるようにしておくと便利です。
 外出先でもすぐに確認できるのが強み。

3:エンディングノートにまとめる
 最近では「医療・介護ページ」が付いたエンディングノートも多く販売されています。
 終活をきっかけに、親子で一緒に書き込んでいくのも良いでしょう。


■「親と話すきっかけ」にもなる

医療情報の整理は、単なる“事務作業”ではありません。
親と「健康」や「これからの暮らし方」について自然に話し合うチャンスです。

たとえば、

・「最近どこの病院行ってるの?」
・薬、増えてない?」
・「もし入院になったら、どんな治療を受けたい?」

こうした会話が、親の本音や価値観を知るきっかけになります。
将来の介護や終末期医療をどう考えているのかを、少しずつ確認していくことが大切です。


■まとめ|“準備”は「安心」につながる

医療・健康情報を整理することは、
親にとっても「自分を大切にすること」、
子どもにとっても「親を守ること」。

病気や介護のリスクは、いつやってくるか分かりません。
だからこそ、「まだ元気なうちに」情報を整えることが、家族全員の安心につながります。

今日から、少しずつでも始めてみましょう。
1枚のメモ、1枚のコピーからでも“親の終活”は動き出します。


※次回予告

次回(Day113/10月13日)は、
「医療費の備え」どうしてる?親の“高額療養費制度”を知っておこう!
をお届けします。

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川元伸一
専門家

川元伸一(ウェルネス&オンライン起業コンサルタント)

KIS zero株式会社(ケーアイエスゼロ)

45歳以上のウェルネスライフを実現する、健康・起業・終活を支援するコンサルティングを提供。豊富な経営経験に基づくサポートで行動につなげます。運動や食生活、メンタルをテーマにしたオンライン講座も開催。

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