Day094:人工甘味料は本当に安全?甘さの裏側にあるリスク

川元伸一

川元伸一

テーマ:食生活

Day094

◆コラムの動画版YouTubeを、9/24水曜日 18:00より配信開始!
https://youtu.be/ijjXtZupXDE

「カロリーゼロ」「糖質オフ」――健康志向の高まりとともに、こうした表示の商品をスーパーやコンビニで目にする機会が増えています。その多くに使われているのが「人工甘味料」です。砂糖の何十倍、何百倍という甘さを持ちながら、体内でほとんどカロリーにならない。夢のような食品添加物に思えるかもしれません。
しかし一方で、人工甘味料の安全性については昔から議論があり、研究結果も賛否が分かれています。今日はその“甘さの裏側”にあるリスクについて考えてみましょう。


1. 人工甘味料の種類と特徴

代表的な人工甘味料には以下のようなものがあります。

・アスパルテーム:砂糖の約200倍の甘味。清涼飲料やガムに多く使用。
・アセスルファムK:砂糖の約200倍。加熱に強いため加工食品で幅広く使用。
・スクラロース:砂糖の約600倍。コーヒーやスイーツ、加工食品に使用。

どれも「カロリーがほとんどない」という利点を持ち、糖尿病の方やダイエット中の人が“罪悪感なく甘さを楽しめる”として重宝されてきました。


2. 安全性は本当に問題ないのか?

各国の食品安全委員会は、動物実験や長期摂取のデータをもとに「適正摂取量の範囲なら安全」としています。
しかし、問題は “日常的な大量摂取” です。
例えば、ゼロカロリー飲料やダイエット食品を常習的にとると、推奨量を超える可能性もあります。また、人工甘味料は複数の商品に入っているため、気づかないうちに摂取量が積み重なってしまうのです。

さらに、人工甘味料に関する研究には以下のような懸念も報告されています。

・腸内環境への影響:腸内細菌のバランスを崩し、代謝異常を引き起こす可能性。
・食欲のコントロール低下:脳が「甘さ=エネルギー」と認識できなくなり、逆に食欲が増す。
・長期的な健康リスク:糖尿病や心血管疾患との関連を示唆する研究も一部存在。

まだ結論が出ていないとはいえ、“安全宣言”をうのみにするのは危険かもしれません。


3. 人工甘味料に頼りすぎない工夫

では、私たちはどう人工甘味料と付き合えばよいのでしょうか?

・原材料表示をチェックする習慣を持つ
 「カロリーゼロ」「シュガーレス」と書かれている製品には、ほぼ人工甘味料が入っています。まずは知ることから。

・水やお茶を基本にする
 飲み物を“甘くしない”習慣をつけることで、味覚そのものがリセットされます。

・自然の甘みを活用する
 はちみつ、メープルシロップ、果物など“自然由来の甘さ”を選ぶと、ビタミンやミネラルも一緒に摂取できます。

・「甘いもの=ご褒美」の頻度を見直す
 毎日ではなく、週末や特別な日の楽しみにするだけで満足感は高まります。


4. 本当に大切なのは「甘さとの距離感」

人工甘味料が悪者かといえば、必ずしもそうではありません。糖尿病患者の血糖コントロールには有効に働く場合もありますし、適量であれば問題ないケースがほとんどです。
ただし、「ゼロカロリーだから大丈夫」と無意識に摂り続けることが危険なのです。

私たちに必要なのは「甘さに振り回されない食習慣」。
人工甘味料を避けるかどうかよりも、自分がどんな場面で“甘さ”を求めているのかに気づくことが、健康な食生活への第一歩になります。


◉まとめ

人工甘味料は低カロリーで便利だが、腸内環境や食欲に影響する可能性あり。

適量なら安全とされるが、日常的に多用するのはリスクが高い。

「甘さとの距離感」を見直すことが、健康的な人生につながる。

今日から一度、自分の冷蔵庫や買い物かごを見直してみませんか?

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川元伸一
専門家

川元伸一(ウェルネス&オンライン起業コンサルタント)

KIS zero株式会社(ケーアイエスゼロ)

45歳以上のウェルネスライフを実現する、健康・起業・終活を支援するコンサルティングを提供。豊富な経営経験に基づくサポートで行動につなげます。運動や食生活、メンタルをテーマにしたオンライン講座も開催。

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