Day072:人に振り回されない!“大人の境界線”を引くコツ!

「いい人だね」と言われると、悪い気はしません。
しかし、その「いい人」という評価の裏で、あなた自身が苦しくなっていないでしょうか?
「断れない」
「嫌われたくない」
「自分より相手を優先するのが当たり前」
そんな思い込みが積み重なると、知らないうちに「いい人でいなければ」という鎖に縛られてしまいます。
1. 「いい人」でいることのメリットとデメリット
人に優しく接することや思いやりを持つことは、もちろん素晴らしいことです。
人間関係を円滑にし、信頼を築くきっかけにもなります。
しかし一方で、“無理に”いい人でいようとすると、こんなデメリットが生まれます。
・本当は嫌なのに引き受けてしまい、ストレスが溜まる
・自分の意見を言えず、不満が内側に積もる
・「あの人なら大丈夫」と都合よく使われてしまう
・心からの信頼ではなく「便利な人」扱いされる
つまり、“いい人”でいることが目的化すると、自分の心を犠牲にしてしまうのです。
2. なぜ「いい人」でいようとしてしまうのか?
多くの人は、幼い頃から「人に迷惑をかけてはいけない」と教えられてきました。
それは大切な教育ですが、強く刷り込まれると「自分より相手を優先するのが正しい」と極端に傾いてしまいます。
また、日本の文化的背景も影響しています。
「和を乱さないこと」が美徳とされる社会では、自己主張を控えて相手に合わせることが“良いこと”とされがちです。
しかし、それが行き過ぎると「自分らしさ」を見失い、気がつけば「相手の期待に応えるために生きている」ような状態になってしまうのです。
3. 「いい人」ではなく「信頼できる人」を目指す
本当に大切なのは、無理に“いい人”でいることではありません。
相手にとっても、自分にとっても**「信頼できる人」**であることです。
信頼できる人とは、必ずしも“なんでも引き受けてくれる人”ではありません。
むしろ、こんな特徴を持っています。
・自分の意見や気持ちを正直に伝える
・相手を否定せず、尊重しながら境界線を守る
・本当にできることと、できないことを区別できる
・無理に「好かれよう」とせず、自然体で接する
つまり、「NO」と言える人こそ信頼されるのです。
4. 「いい人」を手放すための小さな練習
では、どうすれば“無理な いい人”を手放せるのでしょうか?
ここでは、日常でできる3つのステップをご紹介します。
① まず「気づく」ことから
「また断れなかったな」「今、無理して笑っていたな」
そんな小さな気づきを大切にしましょう。
最初は“直さなくてもいい”のです。自覚することが第一歩です。
② 「ワンクッション返事」を入れる
頼まれごとに即答せず、「少し考えてから返事するね」と伝えてみましょう。
それだけで“反射的に引き受ける癖”を防げます。
③ 「小さなNO」から練習する
いきなり大きな断りは難しいもの。
例えば「今日は都合が悪いから、また今度ね」といった小さなNOから始めましょう。
段階を踏むことで、“嫌われない断り方”が自然に身についていきます。
5. 自分らしく生きるために
無理に「いい人」でいようとすることは、自分をすり減らすことです。
本当の意味で人間関係を築くには、自分も相手も大切にできる“等身大の自分”でいることが必要です。
「いい人」であることに疲れてしまったあなたへ。
これからは「無理のない自分」でいられる関係を少しずつ増やしていきましょう。
その積み重ねが、心地よい人間関係をつくり、信頼される大人の魅力につながります。
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