Day059:「疲れが取れない人」に共通する“隠れ脱水”とは?

川元伸一

川元伸一

テーマ:食生活

Day059

みなさんは「しっかり寝たのに疲れが抜けない」「なんだか体が重い」と感じることはありませんか?
この“慢性的な疲労感”の原因のひとつに「隠れ脱水」が関わっていることをご存じでしょうか。

脱水症というと「真夏に大量の汗をかいて水分を失う」イメージが強いですが、実はそれだけではありません。
目立った症状がなくても、日常的に体の水分が不足している状態=隠れ脱水が起きている人は多いのです。


1. 体の約60%は水でできている
成人の体は、およそ 60%が水分 です。
水は血液として栄養や酸素を運び、体温を調整し、老廃物を排出するなど、生命活動に欠かせない役割を果たしています。

しかし、水分は常に汗や尿、呼吸などで失われています。たとえ汗をかかなくても、1日で 約2.5リットル の水分が体外に出ていくと言われています。その分をしっかり補給しないと、気づかぬうちに体が水不足になってしまうのです。


2. 隠れ脱水が疲労を招く仕組み
水分不足になると、血液がドロドロになり、体中に酸素や栄養が行き渡りにくくなります。
その結果、筋肉や脳がエネルギー不足を起こし、「疲れが抜けない」「頭がぼーっとする」という状態につながります。

さらに、体温調整機能も低下するため、夏場は熱中症リスク、冬場は代謝低下にも直結。
隠れ脱水は、一年を通して「だるさ」や「不調」を招く要因となるのです。


3. 隠れ脱水をチェックしてみよう
次の項目にいくつ当てはまりますか?

・朝起きたときに口の中が乾いている
・日中ほとんど水を飲まない
・コーヒーやお茶ばかり飲んでいる
・尿の色が濃い
・肌が乾燥している
・夕方になると頭痛やだるさを感じる

2つ以上当てはまる人は、すでに“隠れ脱水”の可能性が高いです。


4. 水分補給のコツ
では、どうすれば隠れ脱水を防げるのでしょうか。ポイントは以下の通りです。

・こまめに飲む
一度にたくさん飲むのではなく、 1時間ごとにコップ1杯(150〜200ml) を目安にこまめに摂りましょう。

・朝一杯の水
起床後は、寝ている間にコップ1杯分の水分を失っています。まずは常温の水を一杯飲んで、体を目覚めさせましょう。

・カフェイン飲料に注意
コーヒーや緑茶は利尿作用があり、飲みすぎるとかえって水分不足に。水やノンカフェインのお茶を基本に。

・汗をかいたらミネラルも
大量に汗をかいたときは、水だけでなく塩分やミネラルの補給も忘れずに。添加物の少ないスポーツドリンクや経口補水液も状況に応じて活用しましょう。


5. 食事からの水分も意識
実は水分の約30%は食べ物から摂っています。
特に 野菜・果物・汁物 は水分が豊富。

トマト・きゅうり・レタス
スイカ・みかん
味噌汁・スープ

こうした食品を毎日の食事に取り入れることで、“飲み物+食べ物”からバランスよく水分を確保できます。


6. 隠れ脱水を防ぐことが「疲れにくい体」につながる

「水を飲むだけで疲れが変わるの?」と思うかもしれません。
しかし、体のエネルギー循環や代謝は水がスムーズに流れてこそ働きます。

疲労回復を目指してサプリや栄養ドリンクを摂る前に、まずは“水分補給の習慣”を整えてみてください。
それだけで「体が軽くなった」「集中力が続く」と実感する人は少なくありません。


◆まとめ
隠れ脱水は“疲れが取れない”大きな原因
一度にたくさんではなく、こまめな水分補給が大切
食事からの水分も意識する

「疲れたら休む」だけでなく「水を補う」こと。これが、毎日を元気に過ごすためのシンプルで効果的な習慣です。


◆コラムの動画版!
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川元伸一
専門家

川元伸一(ウェルネス&オンライン起業コンサルタント)

KIS zero株式会社(ケーアイエスゼロ)

45歳以上のウェルネスライフを実現する、健康・起業・終活を支援するコンサルティングを提供。豊富な経営経験に基づくサポートで行動につなげます。運動や食生活、メンタルをテーマにしたオンライン講座も開催。

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