幻覚②(幻覚①の続き) 医療保護入院
サービス付き高齢者住宅に母親Yさんを預けている二人の娘さんより相談がありました。
私はYさんの担当ケアマネジャーです。
連日の暑さの為、胸の下あたりに湿疹ができている為、施設内に併設されている訪問看護師や施設スタッフから「締め付けのない肌着」「総ゴムのズボン」などの購入依頼があり、YクロやM印など購入して施設に持っていくと「こういうのではなくて…おばあちゃんが着るようなやつ…」と駄目出しされてしまった。詳細仕様不明のまま購入指示が繰り返され、探し回る時間・費用・精神的負担が大きいとの事でした。また、医師による訪問診療が月に二回入っているのに、肌荒れに関して、看護師から皮膚科受診の要請も受けていたのですが、一方で、別の施設スタッフからは「急ぎではない」との穏当な反応があり、施設内での温度差・情報差が家族の混乱を招いていると相談がありました。
ケアマネジャーの見解として、衣類について、「YクロさんやM印さんは、機能性が高く、おしゃれ過ぎるのではないか?場末のスーパーの衣類売場で売っている高齢者が着るようなタラタラしたヤツ?ではないか?施設の横にあるスーパーで売ってるんじゃないですか?」と伝えました。また、訪問診療については、「乾燥・軽い痒み等の一般的対応までが中心であり、持続する皮膚症状は専門医受診が妥当ではないか?」と皮膚科については、時間がある時に同行受診を依頼しました。
「看護師・スタッフからの備品指定や通院依頼は、入居者に無関心ではなく、状態変化に目配りが効いている証拠ではないか?また、何も言われない施設より、具体的要請がある方が観察が行き届いているのと感じます。」との見解を示すと、二人の娘さんは、ハッとした表情をされ、少し安心した様子でした。ただし、施設側の家族への伝え方や具体性の不足、緊急度判断のブレが負担増に感じる一因であった事実もあり、サービス付き高齢者住宅の責任者にも報告する旨を伝え、面談は終了となりました。
小さなボタンの掛け違い、認識の違いが、家族も施設も大きなストレスを感じる様になります。今回の様に、現施設については「何も言われない」よりも、細やかな観察に基づき家族へ要請がある点を評価しましょう!と、ケアマネが娘さんたちに声掛けをする事で、一定の安心感が醸成されました。合わせて、施設管理者にも上記の報告をしつつ、「施設の方々が一生懸命Yさんの事を考えて、対応しているのが分かりました」と感謝しつつ、「家族への伝え方、コミュニケーション方法については、一度施設内で検討してみて下さい」と軽めの要望を伝えました。こうした潤滑油になる事もケアマネジャーの重要な役割だと感じています。
家族と施設の信頼関係は、とても大切な入居継続条件です。


