組織の秘密、下より上が先です！
組織と仕組みづくりパートナー/中小企業診断士の蛯原健治です。
社長がいちいち言わなくても、社員が勝手に動いて利益が2倍になる組織作りのコツをお届けします。
ドジャースの大谷翔平選手が来年のWBCへの参加表明を行いました。
今度のJAPANチームの編成も大変興味があります。
2023年のWBCで侍ジャパンは優勝しました。
しかし、その裏側には明確な “変革フェーズ” がありました。
栗山監督は、従来の「日本らしい小技中心」から、
「世界基準のパワー野球」へスタイルを転換。
選手も大谷翔平・ダルビッシュといった中心選手に加え、
多くの初選出メンバーが入り、“新旧の融合”が求められた大会でした。
大会序盤は、メジャー組と国内組のボール感覚の違い、
守備・打撃の連携不安、プレッシャーによる硬さなど、
「ぎこちなさ」があったことが報じられています。
これは “失敗の兆候” ではなく、新しいチームが機能する前に必ず起こる揺れです。
侍ジャパンはこの “揺れ” を乗り越え、信じられない結束力を作り、
世界一に到達しました。
会社の組織変革もまったく同じ構造です。
中小企業の多くで、次のような “理想” が語られます。
・波風立てずに組織を変えたい
・摩擦なく、静かに改革したい
・不満が出ないように進めたい
しかし現実には、これはほぼ実現しません。
本質はこうです。
組織が変わるとき、必ず “嵐の時期” を通る。
人が変われば摩擦が起き、
役割が変われば抵抗が生まれ、
ルールが変われば文句が出る。
これは “リーダーの失敗” ではなく、
進化のプロセスそのものです。
組織の成長には、4つの段階があります。
1. 形成期（Forming）
新しいメンバーやルールが入り、チームは“様子見”。
2. 混乱期（Storming）
ここで不満・対立・抵抗が発生。
成果も落ち、“嵐”に見える。
3. 統一期（Norming）
ルールや信頼が再構築され、方向性が整ってくる。
4. 機能期（Performing）
一気に成果が伸び、以前の組織を超える力が生まれる。
侍ジャパンの変革プロセスと重なります。
強さは、穏やかな道のりではなく、この “混乱期” を抜けた先にだけ現れます。
混乱が起きた瞬間、多くの社長はこう思います。
「この改革、失敗じゃないか？」
「社員の不満が増えた。やり方が悪かったのか？」
違います。
混乱期は “成功の入口” です。
組織は揺れて当たり前。
揺れがあるからこそ、新しい力が生まれます。
大事なのは、揺れを抜けるための“設計”です。
役割定義、チームルール、1on1、OKR。
こうした土台が揃えば、必ず統一期へと向かいます。
いま会社が揺れているなら、むしろチャンスです。
侍ジャパンのように、その先に “強い組織” が待っています。
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